“日本一過激な大学”が教える、組織を一枚岩にするマネジメント法――なぜ超厳しい上下関係でこそ人が育ち、チームはまとまるのか?

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厳しい訓練も意味がある(photo by udonumai/photoAC)

昔ながらの体育会系のような厳しい上下関係やルール・習慣は、現代では疎まれやすいものです。確かに厳しいだけではチームはまとまりません。しかし、規律のある厳しさが組織を一枚岩にする大きな土台ともなるのです。

そんな組織をまとめるためのヒントを教えてくれるのが、“日本一厳しく、過激”と言っても過言ではない防衛大学校(以下、防大)です。

リーダーとして自分は何をすべきか? 部下たちに何を伝えればパフォーマンスは最大になるのか?

優秀な幹部自衛官を輩出し続ける防大で身につくマネジメント術から、その正解を探っていきましょう。

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「防大式マネジメント」が悩めるリーダーを救う

リーダーもしくはリーダー的な立ち位置にいる人にとって、「チームをいかにマネジメントするのか」という問題は頭痛の種となっています。

自分の考えていることを100%遂行してくれる部下は、まずいません。さらに、部下たちが常にモチベーション高く仕事をしてくれるわけでもありません。やりたい仕事、やりたくない仕事、個人の成長……1つのチームとしてどのようにマネジメントをすればいいのか、その正解はなかなかつかめないものです。

ただ、うまくいかないチームのリーダーは、往々にして「部下が主体性を持ってくれない」「言ったように行動してくれない」「チームがひとつにならない」などと不満をもつ傾向にあります。

しかし、「結果を出せないチーム」になるのはリーダーの責任です。組織マネジメントの専門家である濱潟好古さんは次のように述べています。

優秀なリーダーは「部下の能力を引き出せていない自分を嘆く」。
 ダメなリーダーは「使える部下がいないと嘆く」。
優秀なリーダーは「トラブルに立ち向かう」。
 ダメなリーダーは「トラブルを愚痴る」。
優秀なリーダーは「自分のせいにする」。
 ダメなリーダーは「人のせいにする」。
(『防衛大で学んだ無敵のチームマネジメント』P57より引用)

優秀なリーダーは自分の責任とし、ダメなリーダーは他人の責任にする。人間は誰もが自分の責任から逃げたいものです。しかしリーダーは人の上に立ち、部下たちをまとめ、結果を出さなくてはいけません。

では、悩めるリーダーたちはどう自分を変えればいいのでしょうか?

多少荒療治になるのかもしれませんが、とっておきの方法をご紹介しましょう。

キーワードは「防大式マネジメント」です。

「仲間と命を預け合う」防大から学ぶ一枚岩になる組織の作り方

濱潟さんの著書『防衛大で学んだ 無敵のチームマネジメント』は、“日本一過激”な大学、防衛大学校でつちかった「防大式マネジメント」をまとめた1冊です。

強制角刈り、8キロの遠泳、素手でのトイレ掃除、連帯責任制、無理やり体重を増加させられる「喰いしばき」……。読めば読むほど前近代的、そして不条理に思える試練が、防衛大学の学生たちに課せられているのがわかります。

また学生間の上下関係をみれば、「1年生に人権はなく、4年生は神様のように振る舞える」という典型的な体育会系とも思えます。しかし実は、そうした厳しい上下関係や訓練の中に、組織を強くするためのヒントがたくさん詰まっているのです。

日本実業出版社
2017年3月1日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

日本実業出版社

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