イライラ、ムカムカ……怒りが、人生を台無しにすることがある
-
- 怒りを味方につける9つの習慣
- 価格:1,485円(税込)
「“6秒”が人生の分かれ道になる」
どういう意味か、想像はつきますか?
実は、「6秒」とは、怒りのMAXの長さです。怒りは6秒で頂点に達し、その後おさまっていくそうです。最長でも6秒と考えれば、怒りが続く時間は意外と短いと思う人もいるでしょう。
しかし、この「6秒」の間にカッとなり、「そういうところが嫌い」「二度と顔もみたくない」などと、まさに「売り言葉に買い言葉」で相手を傷つけてしまう人が多いのです。
「なぜあんなことを言ってしまったのだろう」と、後悔しても手遅れです。このたった数秒の怒りにまかせた行動が、取り返しのつかない結果につながることもあります。
そこで今回は、スポーツ新聞記者として、プロの選手が取り入れている「怒り」をコントロールする現場を取材し、現在はアンガーマネジメントのファシリテーターとして全国で講演、研修を行なっている瀬戸口 仁さんの著書『怒りを味方につける9つの習慣』より、「怒り」をコントロールする手法をみてみましょう。
あのお騒がせ歌手も学んだ、アンガーマネジメントとは?
「アンガーマネジメント」は怒りをコントロールする心理トレーニング法です。怒りに対する理解を深め、うまくつきあっていくための心理学の手法で、「怒り」を否定するのではなく、鎮め、味方につけることを目的としています。
もともとは、1970年代にアメリカの介護の現場で生まれました。利用者からさまざまな文句を言われる介護士たちが募らせた怒りを、少しでも抑えるために考案されました。その後、瞬く間にビジネス、教育、スポーツ界などに広がり、現在では欧米のトップマネジメントの世界では必須のスキルとされ、日本企業においても管理職研修などに取り入れられ注目を集めています。
また最近では2014年に、日本でも人気の高いカナダ出身の歌手ジャスティン・ビーバーが隣人とのトラブルを起こし逮捕された際、裁判所がアンガーマネジメントの受講を命じたことが話題になりました。
では具体的に、怒りを鎮め、味方につけるためにはどうすればいいのでしょう。ここでは、3つのテクニックをご紹介します。
1. 「カウントバック」で怒りのピークをやり過ごす
冒頭で説明したように、人の怒りのピークが維持される時間は「6秒」。この6秒の間に、「何かを言う」「言い返す」「何かをする」といった「反射」をせず、いかにやり過ごすかが、ポイントとなります。
ここで使えるテクニックが「カウントバック」です。
これは、怒りを感じたときに、頭の中で数を数えることで、怒りの感情から意識をそらすテクニックです。意識を目の前の出来事から一瞬だけ違うところに飛ばすことで、相手に対しての衝動にまかせた言動を回避することができます。
方法は頭の中で大きな数字から等間隔で一定の数字を引いていくだけです。
たとえば、100、97、94、91……というように、100から始めて3ずつ引いていく、90から2ずつ、80から6ずつ、など好きな方法でかまいません。また、数字が嫌いであれば、たとえば通勤中に通る駅名を順番にあげてみるのもいいかもしれません。
面倒であればあるほど効果的です。怒りの対象から意識を遠ざけ、「6秒」という怒りのピークをやり過ごすことが大切なのです。
株式会社日本実業出版社のご案内
ビジネス書、教養書、実用書を中心とした書籍を出版している日本実業出版社の公式サイト。新刊情報を中心に、読者のみなさまに役立つ本の情報をお届けします。また著者インタビューやイベントレポートなど、書籍にまつわるここだけの話を特集・記事にてお読みいただけます。
関連ニュース
-
史上最高値は終わりの始まり!? バイデノミクス下の米国株相場のゆくえ
[ニュース](一般・投資読み物/経済学・経済事情)
2021/09/09 -
女性版「オレ様」になっていませんか? 誰からも一目置かれる「凛とした女性」とは
[ニュース](自己啓発)
2016/10/04 -
意外! 世界のトップリーダーには「ふつうの家庭・ふつうの大学」出身者が多かった――550人をインタビューしてわかった「リーダーたちの実像」
[ニュース](ビジネス・経済)
2016/06/15 -
縄文時代にはすでにクッキーが食べられていた? 古代日本のフシギに迫る――変わる古代の日本の姿。今と昔をつなぐ3つのキーワード
[ニュース](日本史)
2017/04/04 -
人気お天気キャスターが“極度のあがり症”を克服した「10秒練習法」とは?――人前でも落ち着いて話せるようになる方法教えます
[ニュース](ビジネス実用/スピーチ・話し方)
2017/02/07