名画『モナリザ』は一体誰なのか。なぜ、ほほ笑みをたたえていて、荒涼とした左右の背景がつながっていないのか…。こうした疑問に答えていく。
鏡文字で書かれたダ・ヴィンチの手稿を研究、その世界観を知り尽くした著者。俗説を退けながら現存する主要な絵画のテーマや来歴について、ダ・ヴィンチ自身の観点に立って解説していく。
上質紙を使用しているので、あまた作品ごとの美しさが際立つ。冒頭の問いに戻ると『モナリザ』は女装したダ・ヴィンチ自身、ではなかったのかといった“解説”が次々と登場する。(中公新書・1000円+税)
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2017年4月2日 掲載
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