まわりの人がぐうの音も出ない「予測」のやり方

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ビジネスでは、あらゆる場面で不透明な未来を「予測」することが求められます。たとえば、「出店前の店舗売上(商品開発の未来)」「コンビニ弁当の生産量(生産の未来)」「パッケージの色を変えるべきか否か(販売の未来)」「アンケート結果の真の意味(顧客の未来)」「ライバルの新店舗にどう対応するか(ライバルの未来)」などが挙げられるでしょう。微分・積分、確率・統計を応用して、「本当に信じるに値する予測」を行う技術を解説した『予測の技術』を著した内山 力さんに、予測のやり方と、本書の魅力について語っていただきました。

予言は結果がすべて、予測はやり方がすべて

 昔から人類は「未来を読む」ことにチャレンジしてきました。そして多くの人たちが未来を当てたり、はずしたりしていく中で、議論を重ね、2つのタイプに分かれていきました。

 1つは”直感”を大切にするタイプです。

 何の根拠もなく、研ぎ澄まされたカンで未来を当てるものです。これが予言とよばれるものです。

 予言には「未来を読んだ結果」しかありません。したがって「なぜそういう未来になるのか」は説明できません。この予言という結果を、まわりの人に信じてもらうポイントはたった1つ、「これまでの予言が当たった」と言い張るしかありません。これがいわゆる予言者です。

 ビジネスの世界でも意外に予言を信じている人が多いことに驚かされます。だから「10年後の日本はこうなる」なんて本が売れたりします。でも10年後、それを検証した人に会ったことがありません。

 予言者以外の普通の人が、予言で未来を読もうとすると、まわりの人がその予言を信じてくれずストレスがたまってしまいます。

 ビジネスの世界で、予言者以外にこの予言アプローチを使えるのは組織のトップだけです。自らが予言した未来について、まわりの合意を得る必要がない人です。「私はこれまで未来を当ててきた。君たちは私を信じて、黙ってついて来なさい」で済むのです。

 もう1つの「未来を読むタイプ」は、「過去」をベースとして、「何らかのやり方」で「未来を読む」ものです。

 これが予測です。予測で大切なことは「未来を当てること」ではありません。自分が読んだ「未来」について「まわりに合意してもらうこと」です。「未来を読んだ結果が当たるかどうか」なんて議論しても無駄です。そんなことは神様にしかわかりません(予言者にもわかりません)。そして当たるかどうかを話しているうちに、いつの間にか予言アプローチになっていきます。「誰のカンが鋭いか」(あるいは「誰の声が大きいか」)です。

 予測が予言と違うところは、予測には「やり方」があることです。つまり「どうやって未来を予測するか、したか」です。この「やり方」をまわりの人と合意できれば「当たるかどうか」という議論は不要です。「やり方」さえ決まれば、予測の結果は1つになるからです。

SBCrOnline
2017年4月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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