[ざわわ]森山良子が30年間「さとうきび畑」を歌えなかった理由

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 稲垣吾郎さん(43)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」に4月28日、歌手の森山良子さん(69)が出演した。歌手生活50年を迎えた森山さんがあの「ざわわ♪」(「さとうきび畑」)に秘められた逸話や森山家の楽しい生活を明かした。

■森山さんが語りかけてくるような

この日の課題図書は森山さんの歌手生活50周年を記念した著書『夢の住家 Sing My Life』(世界文化社)。代表曲「さとうきび畑」にいだき続けた苦悩や最後を看取ったムッシュかまやつさんへの思い、母としての素顔など森山良子をつくるすべてが詰まった一冊だ。森山さんの曲を聴きながら同書を読んだという稲垣さんは「お近くで森山さんがお話をして下さっているような、声が聞こえてくるような」と感想を語った。

■50周年ツアーは全てリクエスト

 森山さんといえば昨年秋に行われた50周年ツアーでの斬新な企画が話題となった。それはその日会場に来た観客の投票で演奏曲を決定するという大胆な試み。ツアー中どの会場でも圧倒的に人気だったのが「星に願いを」「涙そうそう」、そして「ざわわざわわ♪」で有名な「さとうきび畑」だった。森山さんはこの曲で2002年日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞している。

■30年間歌えなかった「ざわわ」

 森山さんは「さとうきび畑」をデビューしてまだ2年目の1969年にレコーディングしていた。しかしそれから30年間、歌うことへの抵抗があったと同書で明かしている。戦争の悲惨さを歌うその歌詞に「戦争を知らない自分はその千分の一もうかがい知ることはできません」と感じてしまい、歌うことに自信が持てなかったというのだ。その歌の重さに「とても私の手に負える歌ではない」と考えてしまい、レコーディング後から約30年間この曲から離れていたという。

 転機になったのは湾岸戦争の頃。恋や愛を歌っている場合ではないと考えはじめ、それまで逃げていたこの歌を歌う時が来たんだと決心し、再度歌い始めたと明かした。

■SMAPが森山直太朗にかけた言葉

『夢の住家』ではいとこであり今年3月に亡くなったムッシュかまやつさんとのエピソードや、息子の森山直太朗さんとの特別対談も収録されている。番組でも直太朗さんに話が及び、稲垣さんは直太朗さんが「ミュージックステーション」に初出演した際のエピソードを明かした。

 稲垣さんは直太朗さんが歌い上げた「さくら」を聴き「すごい感動したんです僕」と当時の衝撃を振り返る。そしてひな壇でSMAPのメンバー皆で「君すごい! 素晴らしいね」と声をかけたというのだ。稲垣さんは「ちょっと上から目線で偉そうなんですけど」と謙遜するも、森山さんもその日のことを直太朗さんから聞き「すごく嬉しかったって言ってました。励みになったと思います」と当時のやり取りを明かした。

■稲垣吾郎は結婚しないのか?

 また森山さんは直太朗さんがなかなか結婚しないため、顔を見るたびに結婚を勧めているという。同年代の稲垣さんも独身のため「寂しいとか思わないの?」と問いかける。稲垣さんも森山家の楽しそうな様子を読んで「うらやましいなと思う」ものの「イェーイ」というようなノリの人が「家にいたらやだもん。穏やかでいたい。柔らかい感じで」と理想の家庭を想像していた。

ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58から放送中。次回5月4日のゲストは落語家の春風亭昇太さん。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2017年4月29日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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