スサノオは「阪神ファン」? 歴女の杏さんが薦める古事記入門マンガ

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 女優の杏さん(31)とナビゲーターの大倉眞一郎さんが毎週1冊ずつ本を持ちより紹介するJ-WAVEの番組「BOOK BAR」。4月29日の放送では杏さんは古事記を漫画で解説した一冊を紹介した。

■シュールで笑える「古事記」

 杏さんは「さあ、手に取ってみましょう! ちゃんと読んだことない人、多いはず」と『レッツ!!古事記』五月女ケイ子[著](ポプラ社)を紹介した。人気イラストレーターの五月女さんが漫画で「古事記」を解説した一冊だ。全編を通じてギャグテイストに包まれながらも、現代的な例えを使いわかりやすく解説してある。五月女さんはこの本のために3年半をかけて古事記を勉強し、わかりやすく噛み砕いて描いている。

 古事記で描かれる神話には、よくよく読むとシュールなストーリーも多い。五月女さんは「国を生む」「神が生まれる」など一見シュールにみえる内容もそのまま描き、解説をつける。例えば、スサノオがアマテラスとの勝負に勝ち、喜びのあまり町に繰り出して暴れまわった場面。勝ったのに悪さをする気持ちについて考えた五月女さんははたと思いつく。それは「阪神ファン」だ。阪神優勝を喜び、道頓堀川に飛び込むあの行為こそ、スサノオの気持ちだと気づいたと解説する。

 杏さんは「専門的な解説だけど意外とわかりやすい」と絶賛。笑える絵柄で描かれているからこそ、神々の極端な行動におかしみを感じてよく理解できる、と解説した。そして「こういう本でもなければ入らなかった」と明かしながら「完成度が高い。そもそも古事記ってなんなんだと、さらに深く知りたくなった。とっかかりとしていい本だな」と日本神話の入門にも最適な一冊だと薦めた。


■読めない字で書かれた「未知の世界の百科事典」

 大倉さんは「一字たりとも理解できない世界で1番魅力的な百科事典」と『Codex Seraphinianus』Luigi Serafini[著](Rizzoli)を紹介した。コデックス・セラフィニアヌスはイタリアの芸術家ルイジ・セラフィーニが「未知の世界の百科事典」を意図して作ったいわゆる「奇書」。解読不明な言語とふんだんな図版で構成されている。未知の世界の生物や生活、歴史や事件などが描かれ、どこかヒエロニムス・ボスを連想させる。

 杏さんは「今の時代はどこかに『答え』がある。でもこれには『答え』がどこにもない。それに触れられるのはこういう本でないと」と本そのものが意義をもったアートだと解説した。大倉さんも「世界には秘境がなくなっている。秘境はこの本にあります」と果てしない世界を感じさせてくれる同書を力強く薦めた。

また3週連続ゲストで『百年後』(スタンド・ブックス)を上梓したばかりのシンガーソングライターの前野健太さんが『ふがいない僕は空を見た』窪美澄[著](新潮社)を紹介。また八重洲ブックセンター上大岡店の平井真実さんが『寿命図鑑』いろは出版[編著]やまぐちかおり[イラスト]を紹介した。

BOOK BAR」はJ-WAVEにて毎週土曜22時から放送中。またradikoのタイムフリー機能を使い、過去1週間以内の放送を聴取することもできる。聴取はradikoのスマートフォンアプリや下記のURLから。
http://radiko.jp/#!/ts/FMJ/20170429220000

BookBang編集部

Book Bang編集部
2017年5月1日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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