地味すぎる大乱・応仁の乱は「シン・ゴジラ」である 著者の解説に稲垣吾郎も納得

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 稲垣吾郎さん(43)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」に5月12日、日本中世史の研究者・呉座勇一さんが出演した。ベストセラー新書『応仁の乱』の著者の呉座さんが、「地味すぎる大乱」応仁の乱についてわかりやすく解説を行った。

■異例の大ベストセラー『応仁の乱』

 昨年10月に発売されて以来売れ続ける『応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱』(中央公論新社)。歴史ジャンルとしては異例の35万部を突破する大ベストセラーとなっている。誰もが名前だけは知っているものの実態がよくわからない応仁の乱について丁寧に解説してあり、難解だが読者の知的な欲求を刺激する内容となっている。

 番組でも冒頭から稲垣さんが「ちょっと頑張れば引き込まれてゆく。でも頑張らないと。半分くらいまで頑張ろう」とその難しさに苦慮しながらも「引き込まれてゆきます」と興味を惹かれた様子だった。

■複雑な乱を複雑なまま

 室町時代と戦国時代の間に起こり約11年間も続いた応仁の乱。登場人物も多く人間関係は複雑だ。始まった理由でさえも専門家によって解釈が違う。呉座さんは「ものすごく複雑で、ものすごく大勢の人が絡んでいるのが応仁の乱の最大の特色」と語る。そのため「複雑なものを単純化してしまっては応仁の乱を理解したことにならない」と同書でも複雑な部分を複雑なまま提示していると解説した。

■応仁の乱=“シン・ゴジラの前半”説

 それでも呉座さんは番組では「応仁の乱は映画『シン・ゴジラ』の前半みたいな話だと思っている」と例をあげて説明をはじめた。「想定外の事態が起こり、偉い人々が慌てふためき、何も決まらずに時だけが過ぎてゆく。映画では人々が力をあわせゴジラを退治するが、応仁の乱ではその後半はない」と共通点と違いを解説する。すると稲垣さんも「シン・ゴジラ」は前半のドタバタ劇こそが魅力だったとうなずき、地味すぎる大乱が注目を集める理由に理解を示した。

 その後は応仁の乱の解説に入り、呉座さんは「最も注目すべきは畠山義就」と教科書には書かれることのない重要人物をあげた。将軍家のゴタゴタから山名宗全と細川勝元の権力争いが激化。権勢回復のために山名宗全が京都に呼び寄せたのが注目の人物・畠山義就だ。畠山義就は大和や河内で暴れまわっていた当時最強の武将。呉座さんは彼こそが怪獣ゴジラだと論を展開した。さらに呉座さんは戦いの経過やその後の影響までを解説した。呉座さんの特別授業を受けた稲垣さんは「すっごい面白かった。わかりやすくて」と絶賛していた。

■稲垣吾郎激怒?!

 番組最後に稲垣さんを応仁の乱の登場人物に例えると誰か、と問われた呉座さんは「細川勝元」とあげる。勝元は頭も切れ和歌や絵も得意な文化人だった。ただし、上の人間から言われたことを真に受けて争いに参加せず、仲間を見捨てたと評判をさげた。呉座さんは「稲垣さんは本当にどういう方かわかりませんけど」と前置きしながら「馬鹿正直に言うことを聞いて、その結果損をする、というところが近いん……じゃないかなあ」と申し訳なさそうに私見を述べた。稲垣さんはそれに対し「僕の何を知ってるんですか!」と冗談めかしながらも声を荒げていた。

 また番組ADに扮した山田親太朗さんの手による、腕組みをした「呉座ポーズ」の判子も披露された。

ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58から放送中。次回5月18日のゲストはお笑い芸人・小説家の又吉直樹さん。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2017年5月13日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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