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- 映画という《物体X》 フィルム・アーカイブの眼で見た映画
- 価格:1,980円(税込)
雑誌「キネマ旬報」が毎年、前年度に出版された映画に関する書籍の中からベスト・テンを選出する「映画本大賞」が発表された。2016年度の第1位は、岡田秀則さんの『映画という《物体X》 フィルム・アーカイブの眼で見た映画」(立東舎)が選ばれた。
『映画という《物体X》』は、東京国立近代美術館フィルムセンターの主任研究員として、映画の収集・保存・上映活動に従事してきた岡田秀則さんが、映画を《物質》面から捉え、土地や歴史を縦横無尽に行き来しながら綴ったエッセイ集。
映画史研究者の渡邉大輔さんは、《おそらく専門書ではなく、エッセイ集としてまとめられた本書の貴重さの一面は、今日の映画保存事業にまつわる同時代的な文脈のみならず、それを記す著者自身の価値判断の固有の「歴史性」をも図らずもパフォーマティヴに浮き彫りにしているところにある》(新潮・書評欄)と評している。( https://www.bookbang.jp/review/article/524510 )
岡田秀則さんは1968年、愛知県生まれ。東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員として、映画のフィルム/関連マテリアルの収集・保存や、上映企画の運営、映画教育などに携わり、2007年からは映画展覧会のキュレーションを担当。また、学術書から一般書まで内外の映画史を踏まえたさまざまな論考、エッセイを発表している。
なお、現在発売中の「キネマ旬報」(5月下旬号)では、ベスト・テン発表と選評のほかに、岡田秀則さんのインタビューが掲載されている。
今年で13回目を迎える同賞は、映画本を改めて読者に紹介することで“映画を見る楽しみ”に留まらず、“映画を読む楽しみ”や“芸術を知る楽しみ”を伝え、映画文化に貢献することを目指して設けられた。映画雑誌「キネマ旬報」が毎年、前年度に出版された映画に関する書籍の中からベスト・テンを選出する。選考は、批評家、映画評論家、記者、書店員、編集者など24名の映画の専門家によって行われる。「キネマ旬報 映画本大賞2016」のベスト・テンは以下の通り。
批評家が選ぶ映画本ランキング
第1位『映画という《物体X》 フィルム・アーカイブの眼で見た映画』岡田秀則[著]
第2位『まわり舞台の上で 荒木一郎』荒木一郎[著]
第3位『ハワード・ホークス映画読本』山田宏一[著]
第4位『ヒッチコック映画読本』山田宏一[著]
第5位『映画監督 小林正樹』小笠原清/梶山弘子[編著]
第6位『ジョージ・キューカー、映画を語る』ギャビン・ランバート[著]/ロバート・トラクテンバーグ[編]
第7位『東京映画地図』宮崎祐治[著]
第7位『森卓也のコラム・クロニクル 1979-2009』森卓也[著]/和田尚久[編]
第9位『塚本晋也「野火」全記録』塚本晋也[著]
第10位『署名はカリガリ 大正時代の映画と前衛主義』四方田犬彦[著]
第10位『呑むか撮るか 平山秀幸映画屋(カツドウヤ)街道』平山秀幸[著]/鈴村たけし[編]
※第7位と第10位はそれぞれ2冊同点
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