『ビブリア古書堂の事件手帖』の作家・三上延が初の文芸誌連載!

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 剛力彩芽主演でテレビドラマ化もした『ビブリア古書堂の事件手帖』で知られる作家・三上延さんの連載がyom yom電子書籍版で始まる。三上さんが文芸誌に連載するのは初めてのことで、同誌発売前から注目が集まっている。

 連載タイトルは「月の砂漠を 同潤会代官山アパートクロニクル」。実は本作は、当初は短編作品「月の砂漠を」としてyom yom2014年春号に掲載。以降、担当者が「長編作品にしましょう」と、3年かけて三上さん口説き落とし、満を持して初の文芸誌連載の運びとなった。

「月の砂漠を 同潤会代官山アパートクロニクル」は、そのタイトル通り、昭和の時代に、同潤会代官山アパートで暮らしたある家族の物語を描いた作品。昭和当時、実際に同アパートに住んでいた人たちにも取材をしており、中には集団就職で働き始めて頭角を現し、二十代前半にして今で言えば億ションだった同アパートを購入した、なんていう強者もいたとか。

 三上さんは本作への想いをこう語る。

「有名人ではない、どこにでもいるような普通の人たちが、昭和という時代の中で感じてきたこと。それを、たくさんの家族の歴史が交差する集合住宅という舞台で描いていきたい」

 連載媒体の「yom yom」は『いちばん長い夜に』(乃南アサ)、『ツナグ』(辻村深月)、『アメリカ最後の実験』(宮内悠介)など数々の傑作を生んできた新潮社の文芸誌。創刊10周年を迎え、5月19日から電子書籍の雑誌として新たなスタートを切る。三上延さん以外にも、カレー沢薫さん、東川篤哉さん、最果タヒさんなどジャンルの垣根を越えた強力新連載8作も加わり、文芸の“今と未来”を余すところなく伝えるという。また、表紙イラストは『惡の華』の鬼才漫画家・押見修造さんが担当する。

2017年5月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
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