ピース又吉、お笑いの原点は間寛平と池乃めだか 大阪弁で演じた「赤ずきん」に久米宏驚愕

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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又吉直樹さん

 久米宏さん(72)が司会を務めるTBSラジオの番組「久米宏 ラジオなんですけど」に6月3日、お笑い芸人で作家の又吉直樹さん(37)が出演した。又吉さんは小学生のころから強烈な「表現者」としての欲求を抱えていたことが明らかになった。

■文学・サッカー好きなのに芸人?

 学生時代から太宰治などの文学に傾倒する一方で、サッカーにも打ち込み、高校時代には大阪府代表としてインターハイにも出場した又吉さん。そんな又吉さんが選んだ道はサッカーでも文学でもなく「お笑い」だった。高校卒業後に吉本興業の芸人養成学校NSC東京校に入学し、お笑い芸人を目指した。

 久米さんは又吉さんのその行動が「根本的にわからない。お笑い芸人ってどこにあったんですか?」と疑問を呈する。それに対し又吉さんは、小学校の頃に見た吉本新喜劇でお笑いにも興味をもったと明かした。間寛平と池乃めだかが猿と猫になって喧嘩をしだすシーンを見て「大人は真面目だと思っていたが、こんなむちゃくちゃなことしている」と感銘を受けたのだという。


■小学2年生にしてこの手腕

 さらに「表現することの欲求は強かった」と子供の頃の仰天エピソードを話しだした。又吉さんが小学2年生のころ学校で「赤ずきんちゃん」を演じる会があった。しかしその「赤ずきんちゃん」は大阪の学校で演じられる劇でありながら、全てのセリフが標準語だった。そこに恥ずかしさと違和感を覚えた又吉さんは、全てのセリフを大阪弁で書き直させてくれと頼んだという。そこにはウケようとの意図はなく「ただただ恥ずかしいし、表現として間違っている」という表現に対する真摯な思いだった。

 そうして大阪弁で演じられた「赤ずきんちゃん」は親や先生、生徒たちに大ウケだった。そこで又吉さんは「自分が作ったもので人が笑うってすごく気持ちがいい」と感じ、後にお笑いの道へと進む布石となった。小学2年生ながら後に優れた表現者となることを予感させるエピソードだった。

■『劇場』は発行部数33万部

 また文学好きでありながら、小説を書く気は全然なかったとも明かす。「僕が書かなくても誰か書いてるし、こんな面白いものいっぱいあるしいいですよ」とオファーを断っていたというのだ。しかし『火花』や『劇場』を手がけた2、3年前から「急にチャレンジしてみたいなという気持ちが湧いてきて」と心境の変化を語った。

 5月に発売された又吉さんの『劇場』(新潮社)は又吉さん初の恋愛小説。芥川賞を受賞した『火花』よりも先にてがけていた又吉さんの原点とも言える作品となっている。現在発行部数は33万部。

「久米宏 ラジオなんですけど」はTBSラジオにて毎週土曜日13時から放送中。またradikoのタイムフリー機能を使い、過去1週間以内の放送を聴取することもできる。聴取はradikoのスマートフォンアプリやウェブサイトから。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2017年6月5日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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