ガッキー主演で話題となった「掟上今日子」シリーズ ドラマ化第二弾を待ち望む声

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 6月6日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『劇場』が獲得した。
 第2位は『蜜蜂と遠雷』。第3位は『掟上今日子の裏表紙』となった。

 3位にランクインした『掟上今日子の裏表紙』は西尾維新さんの「忘却探偵シリーズ」の最新作だ。今作で9巻目。眠ってしまうと記憶がリセットされてしまう探偵・掟上今日子が主人公だ。今作では掟上今日子自身が殺人事件の容疑者として逮捕されてしまう。事件の記憶を失ってしまった今日子さんは果たして無実を証明できるのだろうか?

 同シリーズは2015年に新垣結衣さん主演で「掟上今日子の備忘録」(日本テレビ系)としてテレビドラマ化された。新垣さんは原作に忠実な白髪スタイルで掟上今日子を演じ、現実離れした可愛らしさで大きな話題となった。ドラマ化は3作目が出版されたころに放映されており、さらに6巻が発売された現在でも、SNSでは「ガッキーでドラマ第二弾を切に希望します」「またガッキー主演でやってくれないかな」「ガッキーと岡田くんで裏表紙がみたい」などドラマ第二弾を待ち望む声が溢れている。ちなみに新垣さんは明日11日が29歳の誕生日。

1位『劇場』又吉直樹[著](新潮社)

演劇を通して世界に立ち向かう永田と、その恋人の沙希。夢を抱いてやってきた東京で、ふたりは出会った――。『火花』より先に書き始めていた又吉直樹の作家としての原点にして、書かずにはいられなかった、たったひとつの不器用な恋。夢と現実のはざまでもがきながら、かけがえのない大切な誰かを想う、切なくも胸にせまる恋愛小説。(新潮社ウェブサイトより)

 Book Bangでは作家の西加奈子さん、服部文祥さん、町田康さんらによる書評が掲載されている。

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■西加奈子さん(作家)レビュー
 一気に読み進めたいのだけど、実際読む手は止まらないのだけど、苦しくて苦しくて、どうしても一度伏せてしまう作品がある。そんな作品に出逢うのは稀で、だからしばらく動悸が止まらないし、読み終わった後もその世界にずっと引きずられる。「劇場」はまさにそういう作品だった。…
https://www.bookbang.jp/review/article/532102
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■服部文祥さんレビュー
 才能あふれるとはいかないが、そこそこはやっていけそうな、それでいてちょっと神経症気味の若い劇作家が人生をもがいている。天使のような同世代の女性と知り合い、親しくなっていく。プロットはベタな青春物語である。だが、…
https://www.bookbang.jp/review/article/531791
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■町田康さんレビュー
 先日。自らハンドルを握り、首都高速道路三号線を用賀方面に向かって走行していたところ三軒茶屋のあたりでなんだか急速に気持ちがざわついてきたので、音楽でも聴いたら少しは気が晴れるのではないか、例えば…
https://www.bookbang.jp/review/article/532099
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2位『蜜蜂と遠雷』恩田陸[著](幻冬舎)

俺はまだ、神に愛されているだろうか? ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。著者渾身、文句なしの最高傑作!(幻冬舎ウェブサイトより)幻冬舎の月刊PR誌「PONTOON」にて連載された音楽小説。数多の個性的な天才たちが鎬を削るピアノコンクールがドラマチックに描かれる。

 BookBangでは書評家の杉江松恋さんと倉本さおりさん、作家の朝井リョウさんによる書評が掲載されている。

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■杉江松恋さん(書評家)レビュー
 才能と情熱の小説である。恩田陸『蜜蜂と遠雷』は、国際ピアノコンクールを主舞台として描かれる音楽小説であり、演奏行為を通じて、さまざまなことが綴られていく。…
https://www.bookbang.jp/review/article/519375
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■倉本さおりさん(書評家、ライター)レビュー
『蜜蜂と遠雷』は、ピアニストだけでなく、ステージマネージャーや調律師、取材スタッフなど、コンクールを支える側の人間たちの姿まで細やかに描けていることも見逃せない。…
https://www.bookbang.jp/review/article/527584
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■朝井リョウさん(作家)レビュー
 読書面が日曜の朝刊で本当によかった。五百ページ超えの二段組、大ボリュームのこの物語は、読み終わるまで私たちを放してくれない。休日に一気読みすることをオススメする。…
https://www.bookbang.jp/review/article/521681
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3位『掟上今日子の裏表紙』西尾維新[著](講談社)

「犯人は私ですね、間違いなく」事件現場は、ある屋敷の密室── 遺体の隣で血まみれの凶器を握りしめて眠っているのを発見されたのはあろうことか、忘却探偵こと掟上今日子だった。
しかし逮捕された彼女は、すでに事件の記憶を失っていて……?(講談社ウェブサイトより)

4位『ダィテス領攻防記(8)』牧原のどか[著](アルファポリス発行/星雲社発売)

5位『素敵な日本人 東野圭吾短編集』東野圭吾[著](光文社)

6位『か「」く「」し「」ご「」と「』住野よる[著](新潮社)

7位『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和[著](サンマーク出版)

8位『ツバキ文具店』小川糸[著](幻冬舎)

9位『かがみの孤城』辻村深月[著](ポプラ社)

10位『この嘘がばれないうちに』川口俊和[著](サンマーク出版)

〈単行本 文芸書ランキング 6月6日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2017年6月10日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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