【手帖】真贋論争続く「ゴッホのスケッチ」画集の日本語版刊行

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 後期印象派の画家、フィンセント・ファン・ゴッホ(1853~90年)の未公開スケッチ65枚が新たに見つかったと、フランスの出版社スイユが発表したのはちょうど1年前。全収録した画集も昨秋に出版されたが、画家の故郷、オランダのゴッホ美術館は贋作だと主張。著者と版元もこれに反論するなど、真贋論争はいまなお続いている。

 そんな中、画集の日本語版『フィンセント・ファン・ゴッホ 失われたアルルのスケッチブック』(ボゴミラ・ウェルシュ=オフチャロフ著、野中邦子と高橋早苗訳)がこのほど、河出書房新社から刊行された(1万円+税)。同社は出版に踏み切った理由を「日本の読者にもご自身の目でその作品を確かめる機会を供したいと考えた」と説明している。

 本書によれば、スケッチが描かれたのは、ゴッホが南仏アルルに滞在していた1888年5月から90年4月の間。画家がスケッチブックとして使った会計帳簿が人の手に渡るうちにいつしか忘れられ、ゴッホの家の跡地にあったカフェの食器棚に眠っていたという。帳簿の発見者の依頼を受け、ゴッホの専門家らが3年かけて「真作」と鑑定したとある。

 画集を開くと、いわゆる「跳ね橋」や「糸杉」から、「麦わら帽子の自画像」「サン=レミ療養院の庭」まで珠玉の名作の素描が詰まっている。これが真作なら大発見だが…。スケッチだけでなく、関連資料も豊富に添えられているので、自分の目で確かめたい方はどうぞ。

産経新聞
2017年6月18日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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