『プライマリー・バランス亡国論』
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『プライマリー・バランス亡国論』藤井聡著
[レビュアー] 産経新聞社
□『プライマリー・バランス亡国論 日本を滅ぼす「国の借金」を巡るウソ』
安倍晋三首相が3月の参院予算委員会で「例えば、来年の予算を半額にすれば…日本経済は死んだような状況になる」と答弁した。この発言について、「財政を絞り過ぎれば深刻な事態となる。財政規律は緩すぎても厳しすぎてもいけない」と本書は解説する。
民主党(当時)の菅直人政権が導入した「基礎的財政収支(プライマリー・バランス)黒字化目標」という過剰な規律を早期に撤廃し、積極財政でデフレを終わらせることが日本のあらゆる問題の改善、解決に不可欠だと、財政再建への道標を示す。実践的人文社会科学の立場からの緊急提言だ。(育鵬社・1600円+税)