年を重ねるごとに、人や世の中から取り残され「孤独」を感じる人も多い。だが、著者は「人間は孤独だからこそ豊かに生きられる」といい、人生百年時代を自立して生きるためのヒントを示す。
人生の下山期に「積極的になれ」などと青春期のような生き方はできない。逆に、後ろ向きと見られがちだが、「昔はよかった」などと回想し、思い出を咀嚼(そしゃく)することで歓びに満ちた時間になる。また、著者との一対一の対話である読書は心強い友に-など。
今年85歳の著者自らの体験も交え、自立した「賢老」の生き方に向けエールを送る。(中公新書ラクレ・740円+税)
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2017年8月6日 掲載
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