『戦争と平和』百田尚樹が説くリアリティを持った「反戦論」がランクイン

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 8月15日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』が獲得した。
 第2位は『死ぬほど読書』。第3位は『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』となった。

 4位以下で注目は9位にランクインした『戦争と平和』。『永遠の0』などで知られる作家の百田尚樹さんの最新刊だ。『戦争と平和』のなかで百田さんは『永遠の0』に登場させたゼロ戦について、意外にも厳しい評価を与えている。それはゼロ戦が「撃たれなければいい」との考えの基に、防御を疎かにした機体だったからだ。百田さんは撃たれることを想定せず、防弾を考慮せず製造されたゼロ戦に、外国が攻撃をしてくることを想定せず、「緊急事態条項」を持たない現代の日本を重ね合わせる。百田さんはこれを端緒に徹底的なリアリストの視線から、何としても戦争を回避するにはどうしたらよいのか、を真摯に述べている。同書は『永遠の0』が戦争賛美とのそしりを受けることもある百田さんが、圧倒的な説得力をもって綴った「反戦論」となっている。

■新書 ノンフィクションランキング

1位『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』ケント・ギルバート[著](講談社)

日本人に「自虐史観のアホらしさ」を気づかせてくれたのはアメリカ人だった……ベストセラー連発、日本人より日本文化を深く知っているケント・ギルバートの新境地! 中国や韓国と上手に付き合うには、まず「自己中心主義」の大本たる儒教の本質を知り、そして日本は儒教国家でないことを認識すべし!!(講談社ウェブサイトより)

2位『死ぬほど読書』丹羽宇一郎[著](幻冬舎)

もし、あなたがよりよく生きたいと望むなら、「世の中には知らないことが無数にある」と自覚することだ。すると知的好奇心が芽生え、人生は俄然、面白くなる。自分の無知に気づくには、本がうってつけだ。ただし、読み方にはコツがある。「これは重要だ」と思った箇所は、線を引くなり付箋を貼るなりして、最後にノートに書き写す。ここまで実践して、はじめて本が自分の血肉となる。伊藤忠商事前会長、元中国大使でビジネス界きっての読書家が、本の選び方、読み方、活かし方、楽しみ方を縦横無尽に語り尽くす。(幻冬舎ウェブサイトより)

3位『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』河合雅司[著](講談社)

日本が人口減少社会にあることは「常識」。だが、その実態を正確に知る人はどのくらいいるだろうか? 人口減少に関する日々の変化というのは、極めてわずか。ゆえに人々を無関心にする。だが、それこそがこの問題の真の危機、「静かなる有事」である。書店には、人口減少・少子高齢社会の課題を論じた書物が数多く並ぶ。しかし、テーマを絞って論じるにとどまり、恐るべき日本の未来図を時系列に沿って、かつ体系的に解き明かす書物はこれまでなかった。(略)本書が、その画期的な役目を担おう。(講談社ウェブサイトより抜粋)

4位『発達障害』岩波明[著](文藝春秋)

5位『定年後 50歳からの生き方、終わり方』楠木新[著](中央公論新社)

6位『孤独のすすめ 人生後半の生き方』五木寛之[著](中央公論新社)

7位『「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』磯田道史[著](NHK出版)

8位『応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱』呉座勇一[著](中央公論新社)

9位『戦争と平和』百田尚樹[著](新潮社)

10位『ついに「愛国心」のタブーから解き放たれる日本人』ケント・ギルバート[著](PHP研究所)

■新書 ノベルスランキング

1位『BLEACH Can’t Fear Your Own World(1)』成田良悟[小説]久保帯人[原作](集英社)

2位『映画ノベライズ 銀魂』田中創[小説]空知英秋[原作]福田雄一[脚本](集英社)

3位『僕のヒーローアカデミア(2) 雄英白書』堀越耕平[原作]誉司アンリ[小説](集英社)

4位『僕のヒーローアカデミア(1) 雄英白書』堀越耕平[原作]誉司アンリ[小説](集英社)

5位『あにだん 北のもふもふプロポーズ』浅見茉莉[著](笠倉出版社)

6位『映画ノベライズ ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない(1)』浜崎達也[小説]荒木飛呂彦[原作]江良至[脚本](集英社)

7位『十津川警部 日本遺産からの死の便り』西村京太郎[著](徳間書店)

8位『異史・新生日本軍(2)運命の分岐点!』羅門祐人[著](経済界)

9位『BLEACH WE DO knot ALWAYS LOVE YOU』松原真琴[著]久保帯人[原作・画](集英社)

10位『劇場版 黒子のバスケ LAST GAME』平林佐和子[著]藤巻忠俊[原作](集英社)

〈新書 ノンフィクション / 新書 ノベルス ランキング 8月15日トーハン調べ〉

BookBang編集部

Book Bang編集部
2017年8月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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