【話題の本】『その調理、9割の栄養捨ててます!』

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 ■目からウロコの情報ばかり

 「ジャガイモは皮ごとゆでればビタミンを9割キープ」「白菜は外側から食べると損」「納豆は熱々ご飯で食べると酵素がほぼ死滅!」-。目からウロコの情報ばかりだ。

 栄養学の最新知見を豆知識的に紹介、毎日の調理にもすぐ取り入れられる実用的な一冊。今年3月の発売以来、9刷10万部を突破した。担当編集者の後藤明香さんによると、企画のきっかけは「小学校の調理実習で、ホウレンソウの根っこを切るか切らないかでもめたという親類の子の話」。根元の赤い部分を切らなければならなかったのは、土壌汚染がひどかった昭和40年代のこと。根元は栄養満載なのだ。時代とともに調理や食事の仕方も変わってきている。

 本書では食材の切り方、保存・調理方法、調味料との組み合わせなど6つのコツから、「栄養がしっかり体に届く調理」を指南する。年齢とともに栄養の吸収率は下がるし、野菜の栄養素自体も昔より激減しているという。食材の栄養を逃さず、効率よく食べることがより重要になってくる。後藤さんは、「本書によって、食べることは『栄養を摂(と)ること』だと思い出してもらえたのはうれしい限り」と話している。(東京慈恵会医科大学附属病院栄養部監修/世界文化社・1400円+税)

産経新聞
2017年9月16日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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