東大の人気授業「考える力の教室」で学べる「問う力」とは?

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「問い」には4つの種類がある

 では、クリエイティブな「問い」とはいったいどうすればできるでしょうか?
 ここでは、「隣の人を深く知る」というシチュエーションを想定しながら、質問の 種類を確認しておきましょう。質問は、次の4つに大別できます。

1)クローズド・クエスチョン…YES/NOで答えられる質問
「東京出身ですか?」
「兄弟はいますか?」「お酒は好きですか?」
「怒りっぽい方ですか?」

2)リミテッド・クエスチョン…想定範囲内の答えで答えられる質問
「好きな場所はどこですか?」
「出身はどこですか?」
「どのような家族構成ですか?」
「よく飲むお酒はなんですか?」

3)オープン・クエスチョン…自由に回答できる質問
「他の人から何といわれることが多いですか?」
「何をしているときがいちばん幸せですか?」
「今までの人生でいちばん心が震えた出来事はなんですか?」
「座右の銘を自分でつくるとしたら?」

4)リピート・クエスチョン…さらに深掘りする質問
「好きな場所はどこですか?」→「それはなぜですか?」

 クローズド・クエスチョンよりもリミテッド・クエスチョンのほうが、そしてオープン・クエスチョンのほうが、相手に答えを考えさせます。クローズド・クエスチョンは、相手の意志を確認するとき、具体的な仮説を検証するとき、内容を収束するとき、何かを決定するときには有効なのですが、情報探索の段階では効果が限られるといえます。クローズド・クエスチョンを中心とした日常会話の延長で質問をすると、根本的な掘り下げが足りなくなる可能性があります。

 そのためインプットにおける問いの原則はオープン・クエスチョンです。回答者の側が自由に回答できるため、何が返ってくるかがわかりません。これこそ「知らないことを知らない領域」に近づける可能性がある質問だからです。良いオープン・クエスチョンが設定できると、聞いた側が想定していない、新しい発見に出会える可能性があるのです。

 また、よい素材発見のためには、リピート・クエスチョンで意識的に掘り下げをすることも大切です。1つの回答について「それはなぜですか?」という追求を繰り返し、回答の奥へと進んでいくと、行動に隠された、回答者自身も気づいていない深層の世界にたどり着くことがあります。単純な質問でも「なぜ?」を繰り返す。それだけで思考を深掘りできるでしょう。

 ちなみに、相手に考えてもらうのに有効なリピート・クエスチョンですが、質問を使いわけることでさまざまな効果を期待できます。

・深掘りしたいなら
「なぜですか?」
「どうしてですか?」
「どういう意味ですか?」
「もう少しかみくだいて教えてもらえますか?」

・広げたいなら
「他にはありますか?」
「それ以外で何かありますか?」
「いい残したことなどあればおっしゃっていただけますか?」

・進展させるには
「それで、どうするのがよさそうですか?」
「本当はどうなるといいですか?」
「何の制約もなければどうしたいですか?」

 オープン・クエスチョンに「なぜ?」「他には?」「それで、どうする?」を重ねることによって、回答をさらに深掘りしたり、広げたり、進展させることができるのです。

──いかがでしたでしょうか? 『東大教養学部 「考える力」の教室』では、ここで紹介したほかにも、「正解のない問い」を考えるための基本フレーム「リボン思考」の「インプット」「コンセプト」「アウトプット」について、実際に講義を受けた東大生や乃木坂46が考えた事例を交えながら解説しており、東大教養学部の人気授業「ブランドデザインスタジオ」を自宅や電車で学べる一冊になっています。

SBCrOnline
2017年10月3日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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