14歳の天才小説家 鈴木るりか デビュー作を作家陣が絶賛「鳥肌が立つような才能」

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 2月21日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『陸王』が獲得した。
 第2位は『僕はロボットごしの君に恋をする』。第3位は『キラキラ共和国』となった。

 4位以下で注目は9位にランクインした『さよなら、田中さん』鈴木るりか[著](小学館)。著者は2003年生まれの中学二年生。出版社が主催する「12歳の文学賞」史上初3年連続で大賞を受賞した注目の中学生作家だ。ビンボーな母子家庭を舞台に、日常に起こる事件を可笑しくホロリと泣ける物語として描いた連作短編集だ。受賞作2篇に描き下ろし3篇を加え、14歳の誕生日となる10月17日に単行本が発売されデビューした。作風は明るく伸び伸びとした視点と素直な表現が特徴的。それでいて比喩や話の運びの巧みさに深い洞察力を感じ、大人も舌を巻く一作となっている。

 鈴木さんの作品には小説家たちからも絶賛の声が上がっている。あさのあつこさんは「鳥肌が立つような才能」、石田衣良さんは「是非書き続けてもらいたい」、西原理恵子さんは「本当にお見事」といずれも激賞といってもいいだろう。

 現在『さよなら、田中さん』特設サイトでは表題作を一話まるごと読むことが出来る。
https://www.shogakukan.co.jp/pr/sayonara/

1位『陸王』池井戸潤[著](集英社)

勝利を、信じろ――。足袋作り百年の老舗が、ランニングシューズに挑む。埼玉県行田市にある「こはぜ屋」は、百年の歴史を有する老舗足袋業者だ。といっても、その実態は従業員二十名の零細企業で、業績はジリ貧。社長の宮沢は、銀行から融資を引き出すのにも苦労する日々を送っていた。そんなある日、宮沢はふとしたことから新たな事業計画を思いつく。長年培ってきた足袋業者のノウハウを生かしたランニングシューズを開発してはどうか。社内にプロジェクトチームを立ち上げ、開発に着手する宮沢。しかし、その前には様々な障壁が立ちはだかる。資金難、素材探し、困難を極めるソール(靴底)開発、大手シューズメーカーの妨害――。チームワーク、ものづくりへの情熱、そして仲間との熱い結びつきで難局に立ち向かっていく零細企業・こはぜ屋。はたして、彼らに未来はあるのか?(集英社ウェブサイトより)

2位『僕はロボットごしの君に恋をする』山田悠介[著](河出書房新社)

2060年、三度目のオリンピック開催が迫る東京で、人型ロボットを使った国家的極秘プロジェクトが進んでいた。プロジェクトメンバーの健は、幼なじみで同僚の陽一郎、そして彼の妹の咲に助けられながら奮闘する。ところが、咲の勤務先にテロ予告が届き事態は急変した。目的を達するために、はてしなく暴走する研究者の狂気。はたして健は、テロを防ぎ、想いを寄せる咲を守れるのか? そしてラストに待ち受ける衝動と、涙の結末は? 男の打った最後の一手が、開けてはいけない扉を開ける!(河出書房新社ウェブサイトより)

3位『キラキラ共和国』小川糸[著](幻冬舎)

「ツバキ文具店」は、今日も大繁盛です。バーバラ夫人も、QPちゃんも、守景さんも、みんな元気です。みなさんのご来店をお待ちいたしております。――店主・鳩子亡くなった夫からの詫び状、川端康成からの葉書き、大切な人への最後の手紙……。伝えたい思い、聞きたかった言葉、「ツバキ文具店」が承ります。(幻冬舎ウェブサイトより)

4位『転生貴族の異世界冒険録 自重を知らない神々の使徒(2)』夜州[著](一二三書房)

5位『マスカレード・ナイト』東野圭吾[著](集英社)

6位『ふたご』藤崎彩織[著](文藝春秋)

7位『ノーマンズランド』誉田哲也[著](光文社)

8位『アナログ』ビートたけし[著](新潮社)

9位『さよなら、田中さん』鈴木るりか[著](小学館)

10位『蜜蜂と遠雷』恩田 陸[著](幻冬舎)

〈単行本 文芸書ランキング 2月21日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2017年11月25日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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