塩野七生 50年にわたる「歴史エッセイ」に幕を閉じる トランプ大統領への苦言も

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 12月19日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 ノンフィクション・教養書他第1位は『漫画 君たちはどう生きるか』が獲得した。
 第2位は『生きていくあなたへ 105歳 どうしても遺したかった言葉』。第3位は『九十歳。何がめでたい』となった。

 4位以下で注目は7位にランクインした7位『ギリシア人の物語(3) 新しき力』。50年にわたり地中海世界を描いてきた歴史作家の塩野七生さん「最後の歴史エッセイ」だ。2015年にはじまった「ギリシア人の物語」シリーズの最終巻となる。

「最後の歴史エッセイ」とは本人の言葉。特設サイトで公開されている動画で塩野さんは同書で最後とする理由を「地中海が世界の歴史の中心であった時代を書き終えた自信がある」「いい男はみんな書いちゃった。心残りはない」と明かしている。

 塩野さんは発売に合わせ15日に放送されたNHK「ニュースウォッチ9」でインタビューに答えた。民主主義について聞かれ「より多くの人間の意見を集めたらより正しい政策に行き着くかというとそうではない」「ヒトラーだって民主的に選ばれたんです。だから民主政っていうのは取扱に注意し機能させていかなければならない」と警鐘を鳴らした。

 またエルサレムをイスラエルの首都と認めたアメリカのトランプ大統領について「歴史をあんまりお勉強しない人じゃないか?」「自分の下す判断がそれまでの人々の努力を帳消しにする危険があると自覚しているのかどうか」と苦言を呈した。

1位『漫画 君たちはどう生きるか』吉野源三郎[原作]羽賀翔一[画](マガジンハウス)

人間としてあるべき姿を求め続けるコペル君とおじさんの物語。出版後80年経った今も輝き続ける歴史的名著が、初のマンガ化!(マガジンハウスウェブサイトより抜粋)

2位『生きていくあなたへ 105歳 どうしても遺したかった言葉』日野原重明[著](幻冬舎)

「人間は弱い。死ぬのは僕もこわいです。」105歳の医師、日野原重明氏が、死の直前まで語った、希望と感謝の対話20時間越。最後の力を振り絞り伝えたかった言葉とは。生涯現役、渾身最期の一冊。(幻冬舎ウェブサイトより)

3位『九十歳。何がめでたい』佐藤愛子[著](小学館)

『九十歳。何がめでたい』というタイトルには、佐藤愛子さん曰く「ヤケクソが籠っています」。2016年5月まで1年に渡って『女性セブン』に連載された大人気エッセイに加筆修正を加えたものです。大正12年生まれ、今年93歳になる佐藤さんは2014年、長い作家生活の集大成として『晩鐘』を書き上げました。一度は下ろした幕を再び上げて始まった連載『九十歳。何がめでたい』は、「暴れ猪」佐藤節が全開。自分の身体に次々に起こる「故障」を嘆き、時代の「進歩」を怒り、悩める年若い人たちを叱りながらも、あたたかく鼓舞しています。ぜひ日本最高峰の名エッセイをご堪能ください。(小学館ウェブサイトより抜粋)

4位『君たちはどう生きるか』吉野源三郎[著](マガジンハウス)

5位『大家さんと僕』矢部太郎[著](新潮社)

6位『このミステリーがすごい! 2018年版』『このミステリーがすごい!』編集部[編](宝島社)

7位『ギリシア人の物語(3) 新しき力』塩野七生[著](新潮社)

8位『松村沙友理写真集 意外っていうか、前から可愛いと思ってた』松村沙友理[著](小学館)

9位『新・人間革命(29)』池田大作[著](聖教新聞社)

10位『JAPAN CLASS ニッポン人って、つくづくラッキーだな!』ジャパンクラス編集部[編](東邦出版)

〈単行本 ノンフィクション・教養書他ランキング 12月19日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2017年12月23日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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