ダ・ヴィンチのBOOK OF THE YEAR 2017が発表 辻村深月、又吉直樹が1位に
文学賞・賞
12月6日(水)に発売された「ダ・ヴィンチ」(2018年1月号)の特集「BOOK OF THE YEAR 2017」で小説ランキング50と文庫ランキングが発表。小説部門では辻村深月さんの『かがみの孤城』が、文庫部門では又吉直樹さんの『火花』が第1位に選ばれた。
同誌では辻村さんと又吉さんのインタビューが掲載されているほか、小説部門で16位にランクインしている『ソードアート・オンライン〈20〉ムーン・クレイドル』の著者・川原礫さんや21位の『あひる』の著者・今村夏子さんのインタビューも掲載されている。
『かがみの孤城』は、学校での居場所をなくした7人の中学生が鏡の中の世界で心を通い合わせていく物語。文芸評論家で全集やアンソロジーの編者としても活躍している末國善己さんは、同作について「大人と子供ではいじめの認識が異なることや、なぜ学校でのトラブルを親に相談できないのかなど、誰もが覚えのある思春期の生々しい心情に迫った著者の手腕に驚かされる」と評している。
( https://www.bookbang.jp/review/article/535613 )
文庫部門で1位となった『火花』は、第153回芥川龍之介賞受賞作。売れない芸人・徳永と先輩の神谷との交流を描いた一作。2016年にNetflixと吉本興業によってドラマ化、2017年に板尾創路さんが監督を務め、菅田将暉さんと桐谷健太さんのダブル主演で映画化された。
そのほか、小説部門では2位に村上春樹さんの新作『騎士団長殺し』、3位に伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズ最新作『AX』、文庫部門では2位に住野よるさんの『君の膵臓をたべたい』、3位に湊かなえさんの『リーバス』がランクイン。また、「コミック」「エッセイ・ノンフィクション」などジャンル別のランキングや好きな作家、好きな出版社のランキングなども発表されている。
「ダ・ヴィンチ」の「BOOK OF THE YEAR」特集は今年で18回目。ランキングは、2016年10月1日から2017年9月30日までに刊行された作品を対象に、全国の書評家、書店員、ダ・ヴィンチアンケート会員、読書メーターユーザーなどの投票によって決定している。
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