芥川賞・直木賞受賞作が揃ってランクイン 文芸書ベストセラー

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 1月23日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『おらおらでひとりいぐも』が獲得した。
 第2位は『屍人荘の殺人』。第3位は『銀河鉄道の父』となった。

 1位となった『おらおらでひとりいぐも』は16日に発表された第158回芥川賞受賞作。同じく第158回芥川賞を受賞した『百年泥』石井遊佳[著](新潮社)は24日単行本が発売されたばかりで、今週の週間ベストセラーにはランクインしていない。3位の『銀河鉄道の父』は第158回直木賞の受賞作。また7位にランクインした『ふたご』は人気バンド「SEKAI NO OWARI」のSaoriとして活動する藤崎彩織さんの処女作で直木賞候補だったが、受賞はならなかった。

1位『おらおらでひとりいぐも』若竹千佐子[著](河出書房新社)

結婚を3日後に控えた24歳の秋、東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように、故郷を飛び出した桃子さん。身ひとつで上野駅に降り立ってから50年――住み込みのアルバイト、周造との出会いと結婚、二児の誕生と成長、そして夫の死。「この先一人でどやって暮らす。こまったぁどうすんべぇ」40年来住み慣れた都市近郊の新興住宅で、ひとり茶をすすり、ねずみの音に耳をすませるうちに、桃子さんの内から外から、声がジャズのセッションのように湧きあがる。捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。震えるような悲しみの果てに、桃子さんが辿り着いたものとは――(河出書房新社ウェブサイトより抜粋)

2位『屍人荘の殺人』今村昌弘[著](東京創元社)

神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、いわくつきの映画研究会の夏合宿に参加するため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。合宿一日目の夜、映研のメンバーたちと肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。緊張と混乱の一夜が明け――。部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった……!! 究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り、謎を解き明かせるか?! 奇想と本格が見事に融合する選考員大絶賛の第27回鮎川哲也賞受賞作。(東京創元社ウェブサイトより)

3位『銀河鉄道の父』門井慶喜[著](講談社)

明治29年(1896年)、岩手県花巻に生まれた宮沢賢治は、昭和8年(1933年)に亡くなるまで、主に東京と花巻を行き来しながら多数の詩や童話を創作した。賢治の生家は祖父の代から富裕な質屋であり、長男である彼は本来なら家を継ぐ立場だが、賢治は学問の道を進み、後には教師や技師として地元に貢献しながら、創作に情熱を注ぎ続けた。地元の名士であり、熱心な浄土真宗信者でもあった賢治の父・政次郎は、このユニークな息子をいかに育て上げたのか。父の信念とは異なる信仰への目覚めや最愛の妹トシとの死別など、決して長くはないが紆余曲折に満ちた宮沢賢治の生涯を、父・政次郎の視点から描く、気鋭作家の意欲作。(講談社ウェブサイトより)

4位『幼女戦記(9) Omnes una manet nox』カルロ・ゼン[著](KADOKAWA)

5位『西郷どん! 並製版(上・中・下)』林真理子[著](KADOKAWA)

6位『掟上今日子の色見本』西尾維新[著](講談社)

7位『ふたご』藤崎彩織[著](文藝春秋)

8位『おもかげ』浅田次郎[著](毎日新聞出版)

9位『最強職《竜騎士》から初級職《運び屋》になったのに、なぜか勇者達から頼られてます』あまうい白一[著](小学館)

10位『棲月 隠蔽捜査(7)』今野敏[著](新潮社)

〈単行本 文芸書ランキング 1月23日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2018年1月27日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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