『バー「サンボア」の百年』
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『バー「サンボア」の百年』新谷尚人著
[レビュアー] 産経新聞社
大正7(1918)年、神戸でミルクホールとして産声を上げ、後に洋酒を提供して改名したバー「サンボア」。以来、創業者からのれん分けを許された者と店で修業した者がそのDNAを継ぎ、現在大阪、京都、東京に14店ある。
本書は銀座などの3店を営む著者が関係者の記憶、資料などからサンボア百年の足跡を丹念にたどったもの。「酒場らしい酒場」と愛した作家、山口瞳らさまざまな客、バーテンダーらの「喜怒哀楽の人間模様」は読み応えがある。
主要人物一覧、年表、系図、各店案内まで、あふれるサンボア愛…。読後、一杯飲みたくなった。(白水社・2000円+税)