共通の祖先からヒトとチンパンジーの系統が分かれて約700万年。その歴史の中には、われわれホモ・サピエンス以外にも25種類以上の人類がいた。
本書では、700万年前のサヘラントロプス・チャデンシスなど、われわれ以外の人類について考察。目立つ上に移動速度が遅い直立二足歩行を始めた理由や、犬歯が小さくなったことと一夫一婦制の関係などについて解説し、人類の進化の過程や、ヒトだけが生き残った理由に迫る。
複数の人類がしばしば共存しており、ヒトしかいない現代は異常という指摘は実に興味深い。(NHK出版新書・820円+税)
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2018年3月18日 掲載
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