【話題の本】『夢を生きる』羽生結弦著

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 ■自らの言葉で語り尽くし、反響

 平昌五輪で2大会連続の金メダルに輝いたフィギュアスケート男子の羽生結弦(ゆづる)選手。その平成27年以来の軌跡を自らの言葉で語り尽くしたインタビュー集で、3月1日の刊行で重版、累計15万部という好調な売れ行きとなっている。

 フィギュアスケート誌「アイスジュエルズ」で連載されていたものが中心で、プログラムの構成やジャンプの技術論など、すべてスケートのことで埋め尽くされている。例えば「トランジションを入れる」だの「スリーターンバックスリーのモホーク」だの、フィギュアスケートに無知な身にはちんぷんかんぷんの言葉がずらり。カラー写真もふんだんに収録されてはいるものの、こんな専門的な本がヒットしているとは驚く。

 中央公論新社によると、五輪の結果にかかわらず、昨年の段階で3月の出版が決まっていたというが、金メダル獲得が売れ行きに拍車をかけているのは間違いないだろう。「本人の言葉で語っているというのが一番だと思う。ツイッターの反応では、あとがきを読んで涙が出たという感想を寄せている人もいた。もっとグラフ的な出版もある中、かなり売れているという気がする」と同社では話している。(中央公論新社・1500円+税)

 藤井克郎

産経新聞
2018年3月31日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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