2018年本屋大賞受賞『かがみの孤城』がベストセラーランキング1位

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 4月17日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『かがみの孤城』が獲得した。
 第2位は『おらおらでひとりいぐも』。第3位は『魔力の胎動』となった。

 1位となった『かがみの孤城』は4月10日に発表された「2018年本屋大賞」の受賞作。直木賞作家の辻村深月さんの最高傑作とも言われている。昨年末には雑誌「ダ・ヴィンチ」の「BOOK OF THE YEAR 2017」の小説部門で1位に輝き、『このミステリーがすごい! 2018年版』でも8位にランクインしている。

 書評家の大矢博子さんは、《物語の設定はファンタジックだが、こころが不登校になったきっかけや、他の子どもたちの事情は胸が痛むほどの現実だ。その上で、この七人が現実社会である約束をしたあたりから物語は急展開。なぜ集められたのがこの七人だったのか、その〈真相〉がわかったときの驚きと感動! しばらく本を手に持ったまま呆然としてしまったほどだ。 詳細には書けないが、もしも辛い状態にある子どもがいたら、それを助けるのは大人の役目なのだという思いを新たにした。子どもから大人まで、すべての人に勧めたい。それぞれの年代で感じるものがあるはずだ。》と誰もが楽しめる一冊だと評している。
https://www.bookbang.jp/review/article/532972

1位『かがみの孤城』辻村深月[著](ポプラ社)

あなたを、助けたい。学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。(ポプラ社ウェブサイトより)

2位『おらおらでひとりいぐも』若竹千佐子[著](河出書房新社)

結婚を3日後に控えた24歳の秋、東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように、故郷を飛び出した桃子さん。身ひとつで上野駅に降り立ってから50年――住み込みのアルバイト、周造との出会いと結婚、二児の誕生と成長、そして夫の死。「この先一人でどやって暮らす。こまったぁどうすんべぇ」40年来住み慣れた都市近郊の新興住宅で、ひとり茶をすすり、ねずみの音に耳をすませるうちに、桃子さんの内から外から、声がジャズのセッションのように湧きあがる。捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。震えるような悲しみの果てに、桃子さんが辿り着いたものとは――(河出書房新社ウェブサイトより抜粋)

3位『魔力の胎動』東野圭吾[著](KADOKAWA)

自然現象を見事に言い当てる、彼女の不思議な“力”はいったい何なのか――。彼女によって、悩める人たちが救われて行く……。東野圭吾が価値観を覆した衝撃のミステリ『ラプラスの魔女』の前日譚。(KADOKAWAウェブサイトより)

4位『青くて痛くて脆い』住野よる[著](KADOKAWA)

5位『異世界居酒屋「のぶ」 五杯目』蝉川夏哉[著](宝島社)

6位『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。(3)』夕蜜柑[著](KADOKAWA)

7位『世界最強の後衛 迷宮国の新人探索者(2)』とーわ[著](KADOKAWA)

8位『屍人荘の殺人』今村昌弘[著](東京創元社)

9位『おっさんのリメイク冒険日記(3)』緋色優希[著](ツギクル発行/SBクリエイティブ発売)

10位『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和[著](サンマーク出版)

〈単行本 文芸書ランキング 4月17日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2018年4月21日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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