お笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎さんが、著書『大家さんと僕』で、2018年「手塚治虫文化賞」短編賞を受賞した。本職のマンガ家以外が作画した作品の受賞は初めて。
「手塚治虫文化賞」は、手塚治虫氏の業績を記念し、日本のマンガ文化の健全な発展に寄与することを目的に、朝日新聞社が1997年に創設した。
『大家さんと僕』は17年10月31日に発売され、売上げ部数は21万部を突破している。矢部さんの実体験がベースとなっている本作は、新宿区の外れにある木造2階建ての一軒家が舞台。2階に住む矢部さんと、1階に住む大家さんが、じわじわと友情を深めていく様子が綴られる。
矢部さんは、手塚治虫文化賞を受賞した喜びを以下のように語る。
「ずっと注目していたし、憧れていた賞だったんです。だからもう、受賞の知らせを聞いた時は、ものすごく嬉しかったです。歴代の受賞作は、いずれも素晴らしい作品ばかりです。受賞で知った作品もあって、その選考の素晴らしさは理解しているつもりです」
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- 大家さんと僕
- 価格:1,100円(税込)
『大家さんと僕』は、4月25日発売の「週刊新潮」(5月3日・10日合併号)から、第2期の連載がスタートする。
矢部さんは、「エッセイマンガを描こうと思うと、『無限に続く日常』から題材を集めるのが普通だと思うんです。でも僕は、その逆に挑戦してみたんです。実話ベースのエッセイだけど、しっかりとした映画的な構成があるマンガにしてみたかったんですね」と、エッセイマンガに込めた想いを明かし、「言うのは恥ずかしいですけど、周囲の人々に助けられながら描いています。正直、単行本で描き尽くしたという想いもあるんです。もう一冊分を描くためには、これまでの作風を変える必要があるのかなとも考えています。だからこそ、これから何が始まるか、それも楽しみにしてくださると嬉しいです」と、連載再開に向け、意気込みを語った。
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