【話題の本】『ルポ 中国「潜入バイト」日記』西谷格著

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 ■抱腹絶倒取材で実態に迫る

 上海のすし店、反日ドラマ、パクリキャラがいる遊園地…。2009~15年、中国で暮らしたフリーライターの著者が「実感の伴ったリアルなあの国の姿を伝えられないか」と、中国人の働く現場に「潜入」したルポルタージュ。

 食品問題がニュースになり、中国人の衛生感覚を探ろうと働いたすし店では、食材の鮮度や産地も気にしないなど、その奇妙な感覚を実感。さらに、中国人はニュースに興味がなく、「一党独裁、言論の自由や参政権の欠如……。ニュースに意見を言うだけムダ」という風潮も指摘する。

 日本兵の役で出演した反日ドラマの制作現場は「不思議なぐらい、反日ではなかった」、パクリ遊園地で7人の小人と踊り、パクリマインドに「むしろ潔いとすら」感じる。ほかに高級ホストクラブで富裕層を接客、日本で爆買いツアーをガイドするなど抱腹絶倒。

 3月末に出版、担当編集者によれば、ネット通販・アマゾンの「中国の地理・地域研究」部門1位になるなど好調で、「『反中』『親中』などの偏りなく、見たまま接したまま活写。中国人とは何かが見えてきます」。働く姿から迫った実態はビジネスでもヒントになるか。(小学館新書・800円+税)

 三保谷浩輝

産経新聞
2018年4月21日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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