浅田次郎が初めて挑んだ本格ミステリー小説がランクイン 舞台は日中戦争下の万里の長城

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 4月24日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『かがみの孤城』が獲得した。
 第2位は『おらおらでひとりいぐも』。第3位は『青くて痛くて脆い』となった。

 今週も先週に引き続き「2018年本屋大賞」の受賞作『かがみの孤城』が1位となった。4位以下で注目は10位にランクインした『長く高い壁 The Great Wall』。浅田次郎さんが挑んだ初の本格ミステリー小説だ。日中戦争下の万里の長城を舞台に、召集された探偵小説作家が大事件に挑む戦場ミステリーとなっている。

 文芸評論家の西上心太さんは《軍隊ならではの論理、人間同士の軋轢、そして住民宣撫という建前的な「理想」が複雑にからみ合った真相も衝撃的だ。ミステリーを通して日中戦争をとらえ直す、貴重な作品といえるだろう。》と評している。
https://www.bookbang.jp/review/article/549323

 書評家の杉江松恋さんは《真相が解き明かされたあとに読者の魂を鷲掴むような展開が待っている。このくだりを読んで、私は海外のある古典名作を連想した。それほどの大仕掛けである。本作が戦場ミステリーの形で書かれた理由は、おそらくここにある。》と衝撃のラストが待っていると評している。
https://www.bookbang.jp/review/article/550580

1位『かがみの孤城』辻村深月[著](ポプラ社)

あなたを、助けたい。学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。(ポプラ社ウェブサイトより)

2位『おらおらでひとりいぐも』若竹千佐子[著](河出書房新社)

結婚を3日後に控えた24歳の秋、東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように、故郷を飛び出した桃子さん。身ひとつで上野駅に降り立ってから50年――住み込みのアルバイト、周造との出会いと結婚、二児の誕生と成長、そして夫の死。「この先一人でどやって暮らす。こまったぁどうすんべぇ」40年来住み慣れた都市近郊の新興住宅で、ひとり茶をすすり、ねずみの音に耳をすませるうちに、桃子さんの内から外から、声がジャズのセッションのように湧きあがる。捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。震えるような悲しみの果てに、桃子さんが辿り着いたものとは――(河出書房新社ウェブサイトより抜粋)

3位『青くて痛くて脆い』住野よる[著](KADOKAWA)

人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた大学1年の春、僕は秋好寿乃に出会った。空気の読めない発言を連発し、周囲から浮いていて、けれど誰よりも純粋だった彼女。秋好の理想と情熱に感化され、僕たちは二人で「モアイ」という秘密結社を結成した。それから3年。あのとき将来の夢を語り合った秋好はもういない。僕の心には、彼女がついた嘘が棘のように刺さっていた。「僕が、秋好が残した嘘を、本当に変える」それは僕にとって、世間への叛逆を意味していた――。青春の煌めきと残酷さを痛烈に描ききった、著者渾身の新境地!(KADOKAWAウェブサイトより)

4位『魔力の胎動』東野圭吾[著](KADOKAWA)

5位『ゲート SEASON2(2)謀濤編 自衛隊 彼の海にて、斯く戦えり』柳内たくみ[著](アルファポリス発行/星雲社発売)

6位『屍人荘の殺人』今村昌弘[著](東京創元社)

7位『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和[著](サンマーク出版)

8位『いずれ最強の錬金術師?(2)』小狐丸[著](アルファポリス発行/星雲社発売)

9位『オリジン(上・下)』ダン・ブラウン[著]越前敏弥[訳](KADOKAWA)

10位『長く高い壁 The Great Wall』浅田次郎[著](KADOKAWA)

〈単行本 文芸書ランキング 4月24日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2018年4月28日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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