デビュー作『告白』を超えたか?! 湊かなえワールドの集大成 最新刊『未来』がランクイン

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 5月29日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『かがみの孤城』が獲得した。
 第2位は『未来』。第3位は『異世界ゆるり紀行(4)子育てしながら冒険者します』となった。

 2位の『未来』はデビューから10周年を迎えた湊かなえさんの最新作。帯には「湊ワールドの集大成!」と銘打たれている。物語の冒頭で主人公のもとに、未来の自分だと名乗る人物から手紙が届く。その謎の手紙への返信というかたちで物語は進み、人間のどす黒い部分がこれでもかと描かれる。今作も気の滅入る過酷な展開ながら巧みな構成で読者を引き込み、デビュー作『告白』(双葉社)を彷彿とさせる一作となっている。“イヤミスの女王”10周年の記念作品にふさわしい傑作だ。

1位『かがみの孤城』辻村深月[著](ポプラ社)

あなたを、助けたい。学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。(ポプラ社ウェブサイトより)

2位『未来』湊かなえ[著](双葉社)

ある日突然、届いた一通の手紙。送り主は未来の自分だという……。『告白』から10年。湊ワールドの集大成!待望の書き下ろし長編ミステリー!!(双葉社ウェブサイトより)

3位『異世界ゆるり紀行(4)子育てしながら冒険者します』水無月静琉[著](アルファポリス発行/星雲社発売)

累計9万部! 子連れ冒険者の異世界のんびりファンタジー、第4章! 神様のミスによって命を落とし、転生したタクミ。森の中で双子のアレンとエレナを保護した彼は、冒険者として生活を始めた。ある日、港街ベイリーに滞在する彼らのもとに知り合いの騎士が訪れる。聞けば、国王陛下がタクミ達に会いたいと言っているため、一緒に王都へ来てほしいとのことだった。いずれ王都に行くつもりだったタクミはいい機会だと考えて了承。城でアレンとエレナとともに国王陛下へ謁見し、王都の街に繰り出した。飴玉屋に衣装店、靴屋と様々な店を回り、子供達は大喜び。タクミ達は賑やかな王都の街を満喫する!(アルファポリスウェブサイトより)

4位『あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続』宮部みゆき[著](KADOKAWA)

5位『オーバーロード(13) 聖王国の聖騎士(下)』丸山くがね[著](KADOKAWA)

6位『おらおらでひとりいぐも』若竹千佐子[著](河出書房新社)

7位『チンギス紀(1) 火眼』北方謙三[著](集英社)

8位『元構造解析研究者の異世界冒険譚(3)』犬社護[著](アルファポリス発行/星雲社発売)

9位『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和[著](サンマーク出版)

10位『青くて痛くて脆い』住野よる[著](KADOKAWA)

〈単行本 文芸書ランキング 5月29日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2018年6月2日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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