メールで好印象を与える「感謝」の文例とフレーズ

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迷わず書けるメール術

『迷わず書けるメール術』

著者
神垣あゆみ [著]
出版社
フォレスト出版
ISBN
9784894519800
発売日
2018/05/20
価格
1,540円(税込)

書籍情報:openBD

メールで好印象を与える「感謝」の文例とフレーズ

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

要件を手短にまとめ、すぐ送信できるのがメールのメリット。そのため、ビジネスの現場においてメールのやりとりをする機会は少なくないでしょう。というより、いまやメールのやりとりを抜きにして仕事はできないとすら言えます。

しかし、相手や状況により「こう書いておけば間違いない」というような「正解」を見出しにくいのも事実。相手に納得してもらうためには、簡略化しただけの安易な内容では相手に気持ちも姿勢も伝えることはできないわけです。だからこそ、正解を見出せないまま、「では、どう書くのが最適か」について模索している人は、決して少なくないのかもしれません。

そこでご紹介したいのが、『迷わず書けるメール術』(神垣あゆみ著、フォレスト出版)。7000人に読まれているメールマガジン「仕事美人のメール作法」を発行している著者が、ビジネスシーンに応じた文例と基本フレーズ、言い回しなどを紹介した書籍。2009年に刊行された『メールは1分で返しなさい!』を改題し、大幅に加筆・再編集したものです。

ビジネスメールのやり取りではスピードが求められる反面、どのように書けばよいか、迷ったり悩んだりすることも多く、なかなかメールが書けないという声をよく耳にします。 そこで本書では、より早く必要な文例やフレーズにリーチしていただくために検索性を追求しました。「感謝」「おわび」「依頼」など、テーマ別に状況に応じた文例と基本フレーズ、さらにそこから派生した言い回しを多数紹介しています。 (「まえがき」より)

きょうは、II「ピッタリの表現が必ず見つかる! ビジネスメールの文例とフレーズ」のなかから、「感謝の文例とフレーズ」を抜き出してみたいと思います。

感謝の文例とフレーズ

感謝の気持ちを伝えるメールは間をおかず、できるだけ早く送ることが大切。メールの冒頭に感謝の気持ちを伝えるひとことがあると、相手に好印象を与えることができるといいます。

対応へのお礼

件名:先ほどはありがとうございました。

○○株式会社

佐藤様

高橋様へも同報です。 お世話になります。メルイチ商事の鈴木です。

先ほどは△△システムについてご説明いただき、ありがとうございます。 さっそく、詳しい資料もお送りいただき、重ねてお礼申し上げます。

システム導入については前向きに検討しております。 社内で討議のうえ、改めてご連絡させてください。

引き続きよろしくお願いいたします。

このように、「なにが」「どのように」ありがたかったのかを明示すると、儀礼的な挨拶にならず、相手に感謝の気持ちが伝わるといいます。(40ページより)

感謝の基本フレーズ

ありがとうございます

例: ご返信いただき、ありがとうございます。

いうまでもなく、感謝の意を伝える最も基本的なフレーズ。なお上記の場合、「ご返信」に代わる言葉として、「ご連絡」「ご確認」「ご対応」「お知らせ」なども。

お礼のメールを送る際は、ただ単に「ありがとうございます」「ありがとうございました」ではなく、“なにに対するお礼か”を明記することが重要。メールの場合も、いきなり「ありがとうございました」と書くより、「本日の面談のお礼」と、“なんのお礼か”をまず書き、感謝の言葉はメール本文で述べればいいということ。

●当社の提案をご採用いただき、ありがとうございます。

●ご多忙のところご対応くださり、ありがとうございました。

その他の感謝のフレーズ

重ねてお礼申し上げます 。

例: 早速のご返信、ありがとうございます。

早速資料もお送りいただき、重ねてお礼申し上げます。

メール本文に「ありがとうございます」が繰り返し使われるときは、別の表現に言い換えて感謝の気持ちを表すと、よりスマートな印象に。

逆にいえば「ありがとうございます」を連発すればするほど、感謝の気持ちは薄れて伝わり、相手には儀礼的なイメージを与えてしまう可能性が生まれるわけです。でも、「ありがとうございます」以外、たとえば「感謝いたしております」「ありがたく思っております」などのフレーズを用いると、感じよくまとまるといいます。

恐れ入ります

例: お忙しいところ、恐れ入ります。

相手がなんらかの配慮をしてくれたとき、「恐れ入ります」を使うと感じがいいもの。ちなみにこれは、「恐縮です」と言い換えることも可能です。なお訃報を知らせるメールへの返信の場合、「ありがとうございます」は避け、恐れ入りますを使います。

会長がお亡くなりになったとのこと。 わざわざお知らせいただきまして、恐れ入ります。

おかげさまで

例:

・おかげさまで、次のプロジェクトも順調に進んでいます。

・これもひとえに、御社にご協力いただいたおかげです。

気にかけたり、支えてくれている人たちへの感謝の気持ちを凝縮した言葉。結果や成果を伝えるフレーズとしては、「○○のおかげで」という言い回しも。 (41ページより)

メディアジーン lifehacker
2018年6月5日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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