【気になる!】文庫 『美しくなるにつれて若くなる』

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【気になる!】文庫 『美しくなるにつれて若くなる』

[レビュアー] 産経新聞社

 豊かな感性と知性で美の本質をみつめた名随筆家、白洲正子(1910~98年)のエッセー集。幼い頃から能を学び、古典文学を愛し、深い教養を身につけた白洲の含蓄ある言葉が紡ぎ出されている。

 「人間の美しさも、無智な者と智恵(ちえ)にあふれた者の美しさとでは、いずれが上というわけではありませんが、違います」「美しいものは若いのです。美しいものはつねにあたらしいのです」

 20年のロングセラーを初めて文庫化。東京郊外で暮らし、地元の人たちとの交流などをつづった「鶴川日記(抄)」も収録。(白洲正子著、ハルキ文庫・600円+税)

産経新聞
2018年6月10日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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