脱サラ棋士・瀬川晶司がプロ入りまでの奇跡を描いた自伝的小説が松田龍平主演で映画化

映像化

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 将棋棋士・瀬川晶司の自伝的ノンフィクション小説『泣き虫しょったんの奇跡』を原作とした映画が、9月7日から全国公開される。

『泣き虫しょったんの奇跡』は、将棋棋士を目指すもプロ入りできず年齢制限で奨励会を退会した瀬川晶司が、アマチュア戦に復帰し、サラリーマンから史上初めてプロ編入試験によってプロ入りを果たすまでを描いた作品。講談社から『泣き虫しょったんの奇跡 完全版』が発売されているほか、今年8月に児童向けの文庫版が刊行されている。

 映画では、主人公の瀬川晶司を松田龍平が演じるほか、野田洋次郎や永山絢斗、染谷将太、上白石萌音、石橋静河、新井浩文、早乙女太一、妻夫木聡、藤原竜也、松たか子、美保純、板尾創路、イッセー尾形、小林薫、國村隼など主役級のキャスト陣が集結。監督は「ポルノスター」「青い春」などの作品を発表し、関西の新進棋士奨励会員だった経歴を持つ豊田利晃が務める。

 原作者の瀬川晶司は、1970年横浜市生まれ。映画「泣き虫しょったんの奇跡」の主人公。小学5年生のときに将棋に夢中になり、6年生でプロを志す。中学3年生のとき、中学生選抜選手権大会で優勝、その年、プロ棋士養成機関の奨励会に入会する。22歳で三段に昇るが、その後、低迷して26歳のとき年齢制限の規定により奨励会退会。一度は将棋と縁を切ったが、神奈川大学法学部在学中に将棋を再開すると、1999年のアマ名人戦優勝をはじめ、アマチュア強豪として大活躍する。やがて就職してサラリーマンとなるが、プロとの公式戦で7割以上という驚異的な勝率をあげると、2005年、日本将棋連盟にプロ入りを希望する嘆願書を提出、周囲の協力もあって戦後初めてのプロ編入試験将棋を実現させる。

2018年8月17日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
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