第13回中央公論文芸賞が決定 朝井まかて『雲上雲下』が受賞

文学賞・賞

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 第13回中央公論文芸賞が29日に発表され、朝井まかてさんの『雲上雲下』(徳間書店)に決まった。

 受賞作『雲上雲下』は、民話を題材にしたファンタジー小説。民話を語る語り部と民話の中の登場人物が、物語の世界と語り手の世界を交差するスト-リ-となっている。

 著者の朝井まかてさんは、1959年大阪府生まれ。2008年に第三回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞し『実さえ花さえ』で作家デビュー。2013年に歌人・中島歌子の生涯を描いた『恋歌』で第150回直木賞を受賞。その他、織田作之助賞、中山義秀文学賞、舟橋聖一文学賞を受賞している。著書に『ちゃんちゃら』『先生のお庭番』『ぬけまいる』『御松茸騒動』『藪医 ふらここ堂』などがある。

 受賞作の選評は、10月9日発売の「婦人公論」(10月23日号)に掲載される予定。なお、贈賞式は10月9日に、東京・紀尾井町のホテルニューオータニで行われる。

「中央公論文芸賞」は、中央公論新社が創業120周年を記念して2006年に創設した文学賞。前年7月から当年6月まで出版された書籍を対象とし、第一線で活躍する作家のさらなる飛躍、新たな代表作となる優れたエンターテインメント作品に与えられる。第13回の選考委員は、浅田次郎、鹿島茂、林真理子、村山由佳の4氏が審査を務めた。

Book Bang編集部
2018年8月30日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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