中村文則の『銃』を原作とした映画が、11月17日から全国公開される。
『銃』は、新潮新人賞を受賞した中村文則のデビュー作。ある日河原で「銃」を拾った大学生が、その圧倒的な美しさと存在感を持つ「銃」に魅せられ、狂気じみていく一方、TVで流れる事件のニュースや突然の刑事の訪問によって追いつめられていく姿を描いた純文学作品。
映画では、主人公を村上虹郎が、ヒロイン役を広瀬アリスが演じるほか、リリー・フランキー、日南響子、新垣里沙、岡山天音、後藤淳平が出演する。監督は「百円の恋」を手掛ける武正晴が務める。
原作者の中村文則は、1977年愛知県生まれ。福島大学卒業後、フリーターを経て、2002年に「銃」で第34回新潮新人賞を受賞してデビュー。2004年に「遮光」で野間文芸新人賞、2005年に「土の中の子供」で芥川賞、2010年に『掏摸』で大江健三郎賞を受賞する。また、『掏摸』の英語版『The Thief』はウォール・ストリート・ジャーナル紙で「Best Fiction of 2012」の10作品に選ばれた。2014年には、日本人で初めて米文学賞「David L. Goodis 賞」を受賞。その他の著作に『悪意の手記』『悪と仮面のルール』『迷宮』『教団X』『私の消滅』『R帝国』などがある。
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2018年9月21日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
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