【話題の本】『マリコ、うまくいくよ』益田ミリ著

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■OLのモヤモヤ感とザワザワ感

 7月30日刊行のお仕事漫画。すぐに増刷され、現在の発行部数は3万3000部。

 主人公は同じ会社で働く、2年目の岡崎マリコ、12年目の矢部マリコ、20年目の長沢マリコ。全員が独身だ。会議で発言できないことに悩む岡崎、自分の立ち位置に不安を感じ始めた矢部、自分の値打ちが下がってきているように感じる長沢。彼女たちの胸に去来する、いわく言い難いモヤモヤ感とザワザワ感を、益田さんはシンプルな絵柄と選び抜いた言葉で的確に表現する。

 担当編集者の武政桃永さん(36)によると、益田さんは実際に20代、30代、40代のOLを取材して、リアルな声を聞き、さらには社員食堂に行って、その生態を観察したという。

 「自分と同世代のマリコに共感すると同時に、3世代の視点のずれ、考え方のギャップが丁寧に描かれているので、たとえば20代は先輩の地雷がどこに潜んでいるか知ることもできる。そんなところもヒットの要因ではないでしょうか」と武政さん。

 悪意のない何げない言動で、モヤモヤ感やザワザワ感を誘発している男性にもぜひ読んでほしい作品だ。(新潮社・1200円+税)

 桑原聡

産経新聞
2018年9月15日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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