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- 接吻
- 価格:2,640円(税込)
第26回萩原朔太郎賞が3日に発表され、中本道代さんの『接吻』(思潮社)に決まった。
受賞作『接吻』は、広島での幼少期、父母の記憶、戦争の傷痕、何世代もの夢など、生きるものたちの愛と痛みを見つめた詩集。著者にとって10年ぶりの詩集で、表題作の「接吻」を含む41編が収録されている。
著者の中本道代さんは、1949年広島県生まれ。京都大学卒業後、1985年に第2回現代詩ラ・メール新人賞を受賞。2009年に『花と死王』で第18回丸山豊記念現代詩賞を受賞している。著書に『春の空き家』『四月の第一日曜日』『ミルキーメイ』『春分 vernal equinox』『黄道と蛹』『現代詩文庫 中本道代詩集』の詩集や『空家の夢』のエッセイ集がある。
受賞作の発表と選評は、10月6日発売の「新潮」(11月号)に掲載される予定。なお、贈呈式は10月27日に前橋文学館で行われる。
「萩原朔太郎賞」は、現代詩を対象とし、最も清新で独創的、かつ完成度の高い作品に与えられる文学賞。同賞は、前橋市が市制施行100周年を記念し、同市出身で日本近代詩に大きな足跡を残した萩原朔太郎の業績を永く顕彰し、日本文化の発展に寄与するとともに、市民文化の向上に資することを目的として1993年に制定される。第26回の選考委員は、佐々木幹郎、建畠晢、松浦寿輝、三浦雅士、吉増剛造の5氏が審査を務めた。