第46回泉鏡花文学賞が決定 山尾悠子『飛ぶ孔雀』が受賞

文学賞・賞

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 第46回泉鏡花文学賞が27日に発表され、山尾悠子さんの『飛ぶ孔雀』(文藝春秋)に決まった。

 受賞作『飛ぶ孔雀』は、「Ⅰ 飛ぶ孔雀」「II 不燃性について」の二部からなる連作長編小説。火が燃えにくくなった架空世界での出来事が細やかに描かれ、人物と事象が複雑に絡み合う幻想的な光景が浮かび上がる。

 著者の山尾悠子さんは、1955年岡山市生まれ。同志社大学文学部国文学科卒業。1975年に「仮面舞踏会」でデビュー。著書に『夢の棲む街』『仮面物語』『オットーと魔術師』『山尾悠子作品集成』『ラピスラズリ』『歪み真珠』『夢の遠近法』『角砂糖の日』(歌集)などがある。

 なお、授賞式は10月21日、金沢市民芸術村で行われる。

「泉鏡花文学賞」は、泉鏡花生誕100年を記念して1973年に制定された、金沢市によって主催される文学賞。前1年間に刊行された文芸作品を対象に、泉鏡花の文学世界に通ずるロマンの薫り高い作品に与えられる。第46回の選考委員は、五木寛之、村松友視、金井美恵子、嵐山光三郎、山田詠美、綿矢りさの6氏が審査を務めた。

Book Bang編集部
2018年9月27日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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