稲垣吾郎さん(44)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」(TBS系)に16日、お笑い芸人でゴミ清掃員の滝沢秀一さんが出演した。滝沢さんは「ゴミを見れば日本社会が見える」と語り、ゴミから社会を分析してみせた。
■「お笑い芸人」から「ゴミのエキスパート」に
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- このゴミは収集できません
- 価格:1,430円(税込)
この日の課題図書は『このゴミは収集できません』(白夜書房)。著者の滝沢秀一さんは漫才コンビ「マシンガンズ」として活躍するお笑い芸人でありながらゴミの清掃員を務める「ゴミのエキスパート」。番組にも清掃員の制服を着て登場。滝沢さんは1998年にコンビを組み漫才師として活躍。しかし徐々にお笑い芸人としての仕事がなくなり極貧生活に。子供ができたことをきっかけに清掃会社の正社員になったという。Twitterでの「ゴミ清掃員あるある」の投稿が話題となり書籍化となった。
■ゴミから見える貧富の格差
番組で滝沢さんは「ゴミを見れば日本社会が見える」と述べ、出てくるゴミから地域の貧富や治安の善し悪しがわかると語った。貧富の格差がわかるポイントとして、お金持ちの住む地域からは「タバコの吸殻」はあまり出て来ず、そうでない地域からはたくさん出てくると一例を挙げる。またお金持ちの住む地域からは「高級な美容液や健康器具」が多く出てくるが、そうでない地域からは「栄養ドリンクや握手券付きのCD」のゴミが多いという。そこから見えてくるのはお金持ちは「健康に気を使い、自己投資」をし、貧乏な人は「小さな依存」にお金を使ってしまっているのではないか、ということ。
またゴミの集積所が綺麗な場所は治安がよく、汚れているところは治安が悪いという。滝沢さんは「集積場の汚れがあっても周り近所の人が気にしない。お互いを監視する目がないと治安も悪くなる」とその理由を分析してみせた。
■分類が難しいゴミの扱いは?
滝沢さんによると1人の人間が出すゴミの量は世界の国々のなかで日本が断トツの1位だという。1日に出すゴミの量は2位のフランスが493g。日本はそれに大きく差をつけ925g。その理由は商品を何重にも包む過剰な包装だと分析する。このままではいつか日本はゴミで埋まると警鐘を鳴らし、ゴミを減らすための最新の研究や、他国の取り組みを紹介した。
番組最後には「ビデオテープ」や「カイロ」「土」など分類の難しいゴミを題材に、ゴミの分別クイズを行った。誰もが迷うような品目が並び、稲垣さんも戸惑いながら回答。滝沢さんは自治体によって例外はあるとしながらも、ビデオテープは可燃ゴミ、カイロは不燃ゴミ、土は不燃ゴミもしくは「回収できない」という分類になると解説した。稲垣さんは滝沢さんの詳しい解説に感心し「このぐらい活き活き漫才してほしいですね」と滝沢さんのお笑い芸人としての活躍も願っていた。
「ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜に放送中。次回は11月22日。ゲストは平野啓一郎さん。課題図書は『ある男』(文藝春秋)。公式サイトでは予告動画を配信中。
http://www.tbs.co.jp/goro-dx/
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