芥川賞受賞作『1R1分34秒』をプロボクサーが絶賛[文芸書ベストセラー]

ニュース

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

 1月29日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『宝島』が獲得した。
 第2位は『すぐ死ぬんだから』。第3位は『とんでもスキルで異世界放浪メシ(6)』となった。

 4位以下で注目は8位にランクインした『1R1分34秒』。第160回芥川龍之介賞を受賞した作品。長年のトレーナーに見捨てられた21歳のプロボクサーが、変わり者のトレーナーと出会い成長していく姿を描く。

 著者の町屋良平さんに取材を受けたというプロボクサーの田之岡条さんは「この小説のボクシング描写はすごくリアルに伝わってきました」「身体の展開、構え、目線の動き、ぜんぶ頭に浮かんでくる。表現が豊かで綿密で、読んでいる自分が『主観』になれた」と本当のボクサーの姿や気持ちが描かれていると述べ、「まるで僕自身を見ているかのように読みました」と評している。
https://www.bookbang.jp/review/article/563157

 この週末には町家さんのサイン会も行われる。2日土曜は三省堂書店神保町本店。3日日曜は紀伊國屋書店新宿本店。開催概要は以下のURLから確認を。
https://www.bookbang.jp/article/563137
https://www.bookbang.jp/article/563133

1位『宝島』真藤順丈[著](講談社)

英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。少年少女は20年の時を経て同じ夢に向かう。米軍統治下の沖縄を嵐のように駆け抜ける、青春と革命の一大叙事詩!!(講談社ウェブサイトより)

2位『すぐ死ぬんだから』内館牧子[著](講談社)

78歳の忍(おし)ハナは夫岩造と東京の麻布で営んでいた酒店を息子雪男に譲り、近所で隠居生活をしている。年を取ることは退化であり、人間60代以上になったら実年齢に見られない努力をするべきだ、という信条を持つハナは美しさと若さを保っており、岩造は「ハナと結婚してよかった」が口癖の穏やかな男だ。雪男の妻由美には不満があるが、娘の苺や孫の雅彦やいづみにも囲まれて幸せな余生を過ごしているハナだったが、ある日岩造が倒れたところから、思わぬ人生の変転が待ち受けていた。人は加齢にどこまで抗えるのか。どうすれば品格のある老後を迎えられるのか。『終わった人』でサラリーマンの定年後の人生に光を当てた著者が放つ新「終活」小説!(講談社ウェブサイトより)

3位『とんでもスキルで異世界放浪メシ(6)』江口連[著](オーバーラップ)

4位『トラペジウム』高山一実[著](KADOKAWA)

5位『府中三億円事件を計画・実行したのは私です。』白田[著](ポプラ社)

6位『平成くん、さようなら』古市憲寿[著](文藝春秋)

7位『いずれ最強の錬金術師?(4)』小狐丸[著](アルファポリス発行/星雲社発売)

8位『1R1分34秒』町屋良平[著](新潮社)

9位『ゲート SEASON2(3)熱走編 自衛隊 彼の海にて、斯く戦えり』柳内たくみ[著](アルファポリス発行/星雲社発売)

10位『沈黙のパレード』東野圭吾[著](文藝春秋)

〈単行本 文芸書ランキング 1月29日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2019年2月2日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク