横山秀夫の新作長編ミステリ『ノースライト』はあの『点と線』を超えるか[文芸書ベストセラー]

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 3月5日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『宝島』が獲得した。
 第2位は『ノースライト』。第3位は『すぐ死ぬんだから』となった。

 2位の『ノースライト』は横山秀夫さんの6年ぶりの新作長編ミステリー。今作は警察小説ではなく建築士を主人公とした家族と再生の物語。同作は2004年に雑誌「旅」(新潮社)で連載がスタートしており、当初横山さんに与えられたテーマも「旅」だったという。「旅」はあの松本清張さんの名作ミステリー『点と線』(新潮社)が連載されていた雑誌。それだけに《内心、よーし、清張さんを超えてやろうという意気込みでした》とこの物語にかけた熱い想いを朝日新聞のインタビューで語っている。

 また刊行記念インタビューでは、「旅」というテーマを意識し《行く先々の風情を盛り込んだ「旅情ミステリー」の形を借りつつ、「人生の旅情」を書いてみたいなあとか思った記憶があります》と作品の構想を解説。さらに《『ノースライト』では、満を持してではないですが、真正面から「家族」と向き合いました。いくつもの家族のありようを重ね合わせることで、見えてくる機微がありました。》と「組織と個人の葛藤」を描いてきたこれまでの「警察小説」とは毛色の違う物語となっていることを示唆している。
https://www.bookbang.jp/review/article/563928

1位『宝島』真藤順丈[著](講談社)

英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。少年少女は20年の時を経て同じ夢に向かう。米軍統治下の沖縄を嵐のように駆け抜ける、青春と革命の一大叙事詩!!(講談社ウェブサイトより)

2位『ノースライト』横山秀夫[著](新潮社)

一級建築士の青瀬は、信濃追分に向かっていた。たっての希望で設計した新築の家。しかし、越してきたはずの家族の姿はなく、ただ一脚の古い椅子だけが浅間山を望むように残されていた。一家はどこへ消えたのか? 伝説の建築家タウトと椅子の関係は? 事務所の命運を懸けたコンペの成り行きは? 待望の新作長編ミステリー。(新潮社ウェブサイトより)

3位『すぐ死ぬんだから』内館牧子[著](講談社)

78歳の忍(おし)ハナは夫岩造と東京の麻布で営んでいた酒店を息子雪男に譲り、近所で隠居生活をしている。年を取ることは退化であり、人間60代以上になったら実年齢に見られない努力をするべきだ、という信条を持つハナは美しさと若さを保っており、岩造は「ハナと結婚してよかった」が口癖の穏やかな男だ。雪男の妻由美には不満があるが、娘の苺や孫の雅彦やいづみにも囲まれて幸せな余生を過ごしているハナだったが、ある日岩造が倒れたところから、思わぬ人生の変転が待ち受けていた。人は加齢にどこまで抗えるのか。どうすれば品格のある老後を迎えられるのか。『終わった人』でサラリーマンの定年後の人生に光を当てた著者が放つ新「終活」小説!(講談社ウェブサイトより)

4位『新章 神様のカルテ』夏川草介[著](小学館)

5位『魔眼の匣の殺人』今村昌弘[著](東京創元社)

6位『幼女戦記(11) Alea iacta est』カルロ・ゼン[著](KADOKAWA)

7位『居酒屋ぼったくり(11)』秋川滝美[著](アルファポリス発行/星雲社発売)

8位『トラペジウム』高山一実[著](KADOKAWA)

9位『陰陽師 女蛇ノ巻』夢枕 獏[著](文藝春秋)

10位『追い出された万能職に新しい人生が始まりました』東堂大稀[著](アルファポリス発行/星雲社発売)

〈単行本 文芸書ランキング 3月5日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2019年3月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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