「なぜ必敗の戦争を始めたのか」半藤利一がエリート将校たちの間違いを解きほぐす[新書ベストセラー]

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 3月12日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『一切なりゆき 樹木希林のことば』が獲得した。
 第2位は『妻のトリセツ』。第3位は『お金の流れで読む 日本と世界の未来 世界的投資家は予見する』となった。

 4位以下で注目は6位『なぜ必敗の戦争を始めたのか 陸軍エリート将校反省会議』。40年前に行われた幻の座談会を発掘。半藤一利さんが約4万字の解説を加えている。冷静にデータを振り返ると「必敗」の予測が導き出された戦争に、エリート将校たちはなぜ突き進んでしまったのか。座談会を読むと彼らが人間関係によって的確な判断を採ることができない状況に追い込まれていたことや、戦局よりも縄張り意識に重きを置き、誤った政治的決断が下されてゆく様子がひしひしと伝わってくる。現代に生きる我々も「指示はしていない」「忖度などない」と言い切る前に、過去の失敗がどのように引き起こされてきたのか、真摯に経緯をみつめ直すべきではないだろうか。

■新書 ノンフィクションランキング

1位『一切なりゆき 樹木希林のことば』樹木希林[著](文藝春秋)

芝居の達人、人生の達人 今年、惜しくも世を去った名女優が語り尽くした生と死、演技、男と女。それはユーモアと洞察に満ちた樹木流生き方のエッセンスです。(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『妻のトリセツ』黒川伊保子[編著](講談社)

理不尽な妻との上手な付き合い方とは。女性脳の仕組みを知って戦略を立てよう! 妻が怖いという夫が増えている。ひとこと言えば10倍返し。ついでに10年前のことまで蒸し返す。いつも不機嫌で、理由もなく突然怒り出す。人格を否定するような言葉をぶつけてくる。夫は怒りの弾丸に撃たれつづけ、抗う気さえ失ってしまう。夫からすれば甚だ危険で、理不尽な妻の怒りだが、実はこれ、夫とのきずなを求める気持ちの強さゆえなのである(俄には信じ難いが)。本書は、脳科学の立場から女性脳の仕組みを前提に妻の不機嫌や怒りの理由を解説し、夫側からの対策をまとめた、妻の取扱説明書である。「妻が怖い」「妻の顔色ばかりうかがってしまう」「妻から逃げたい」という世の夫たちが、家庭に平穏を取り戻すために必読の一冊でもある。(講談社ウェブサイトより)

3位『金の流れで読む 日本と世界の未来 世界的投資家は予見するお』ジム・ロジャーズ[著]大野和基[訳](PHP研究所)

【発売前重版決定! 世界同時株安も予見していた「投資の神様」が日本と世界の経済のゆくえを占う】ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並び「世界3大投資家」と称されるジム・ロジャーズ。ソロスと設立した「クォンタム・ファンド」は、10年で2400パーセントという驚異のリターンを叩き出し、伝説となった。本書は、そんな「投資の神様」ジム・ロジャーズが、初めて日本の読者に向けて語り下ろした1冊である。(PHP研究所ウェブサイトより)

4位『白秋期 地図のない明日への旅立ち』五木寛之[著](日本経済新聞出版社)

5位『年金だけでも暮らせます 決定版・老後資産の守り方』荻原博子[著](PHP研究所)

6位『なぜ必敗の戦争を始めたのか 陸軍エリート将校反省会議』半藤一利[著](文藝春秋)

7位『もっと言ってはいけない』橘 玲[著](新潮社)

8位『日本軍兵士 アジア・太平洋戦争の現実』吉田 裕[著](中央公論新社)

9位『「さみしさ」の研究』ビートたけし[著](小学館)

10位『仕事と心の流儀』丹羽宇一郎[著](講談社)

■新書 ノベルスランキング

1位『約束のネバーランド ママたちの追想曲』白井カイウ[原作]七緒[小説]出水ぽすか[作画](集英社)

2位『約束のネバーランド ノーマンからの手紙』白井カイウ[原作]七緒[小説]出水ぽすか[作画](集英社)

3位『十津川警部 坂本龍馬と十津川郷士中井庄五郎』西村京太郎[著](集英社)

4位『鬼滅の刃 しあわせの花』吾峠呼世晴[原作]矢島 綾[著](集英社)

5位『えちごトキめき鉄道殺人事件』西村京太郎[著](中央公論新社)

6位『かぐや様は告らせたい 小説版 秀知院学園七不思議』赤坂アカ[原作]羊山十一郎[著](集英社)

7位『不屈の海(5) ニューギニア沖海戦』横山信義[著](中央公論新社)

8位『劇場版 ドラゴンボール超 ブロリー』鳥山 明[原作]日下部匡俊[著](集英社)

9位『十津川警部 怒りと悲しみのしなの鉄道』西村京太郎[著](実業之日本社)

10位『白魔のクリスマス 薬師寺涼子の怪奇事件簿』田中芳樹[著](祥伝社)

〈新書 ノンフィクション / 新書 ノベルス ランキング 3月12日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2019年3月16日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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