山本周五郎賞受賞作『平場の月』を書評家が絶賛[文芸書ベストセラー]

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 5月21日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『そして、バトンは渡された』が獲得した。
 第2位は『転生貴族の異世界冒険録 自重を知らない神々の使徒(5)』。第3位は『百花』となった。

 4位以下で注目は6位にランクインした『平場の月』。5月15日に発表された第32回山本周五郎賞に輝いた朝倉かすみさんの作品だ。50歳になった男女の悲恋を描く。どこにでもありそうな「平場」――普通の場所で生きている男女の恋愛だが、寂しさと優しさが深く染み入る傑作で、多くの書評家から絶賛されている。

 ライターの瀧井朝世さんは《彼らの緩やかな歩みの一歩一歩を愛おしく感じるはず》と評し、書評家の石井千湖さんは《華やかさはないのに心奪われる小説》と評している。女優で作家の中江有里さんは《過去を辿っていくにつれ、最初から明かされている結末が辛い。若くなくなってからの方が恋愛は滋味深く、忘れがたい》と2018年のベスト5にも選出している。
https://www.bookbang.jp/review/article/562156
https://www.bookbang.jp/review/article/562478
https://www.bookbang.jp/review/article/562199

1位『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ[著](文藝春秋)

私には五人の父と母がいる。その全員を大好きだ。森宮優子、十七歳。継父継母が変われば名字も変わる。だけどいつでも両親を愛し、愛されていた。この著者にしか描けない優しい物語。(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『転生貴族の異世界冒険録 自重を知らない神々の使徒(5)』夜州[著](一二三書房)

エスフォート王国への視察に訪れたマリンフォード教国の聖女ヒナタの護衛任務の最中に起こった、教皇派による聖女暗殺計画を阻止したカイン。それから二年の月日が流れ、十四歳となったカインは、義兄アレクの助力もあり領主としてドリントルの街を大きく発展させていた。そして夏休みが明けた新学期、国家間の親交を深める名目で、バイサス帝国より第六皇女リルターナがカインのクラスに留学生としてやってくる。カインのことを知っている様子の皇女だが果たして……。前途多難な新学期スタート!!(一二三書房ウェブサイトより)

3位『百花』川村元気[著](文藝春秋)

「あなたは誰?」息子を忘れていく母と、母との思い出を蘇らせていく息子。ふたりには忘れることのできない“事件”があったーー。現代に新たな光を投げかける、愛と記憶の物語。『世界から猫が消えたなら』『億男』『四月になれば彼女は』の著者、待望の最新刊!(文藝春秋ウェブサイトより)

4位『すぐ死ぬんだから』内館牧子[著](講談社)

5位『余物語』西尾維新[著](講談社)

6位『平場の月』朝倉かすみ[著](光文社)

7位『ひと』小野寺史宜[著](祥伝社)

8位『転生賢者の異世界ライフ 第二の職業を得て、世界最強になりました(3)』進行諸島[著](SBクリエイティブ)

9位『聖女の魔力は万能です(4)』橘 由華[著](KADOKAWA)

10位『シーソーモンスター』伊坂幸太郎[著](中央公論新社)

〈単行本 文芸書ランキング 5月21日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2019年5月25日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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