『世にも危険な医療の世界史』リディア・ケイン、ネイト・ピーダーセン著、福井久美子訳

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世にも危険な医療の世界史

『世にも危険な医療の世界史』

著者
リディア・ケイン [著]/ネイト・ピーダーセン [著]/福井 久美子 [訳]
出版社
文藝春秋
ジャンル
文学/外国文学、その他
ISBN
9784163910178
発売日
2019/04/18
価格
2,420円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『世にも危険な医療の世界史』リディア・ケイン、ネイト・ピーダーセン著、福井久美子訳

[レビュアー] 産経新聞社

 「若さと美しさで光り輝こう」「このクリームを塗れば関節痛や筋肉痛があっという間に消えます!」-。20世紀初頭にアメリカの新聞広告欄にあふれたラジウムの宣伝文句だ。当時、医療現場に登場したばかりのラジウムは、高血圧やリウマチ、ED(勃起不全)などあらゆる症状に効く万能薬として評判だったという。

 21世紀の今、ラジウムが万能薬と思う人はいないだろうが、「何でも治る」ことをうたった商品紹介の広告やサイトはよく見かける。最悪の治療法の歴史を簡潔にまとめた本書は、インチキ療法が何かを見分けるのにも役立ちそうだ。(文芸春秋・2200円+税)

産経新聞
2019年7月7日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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