【話題の本】『かいけつゾロリ うちゅう大さくせん』原ゆたか

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■海外、親子2代のファンも

 幼児から小学生向けの児童書「かいけつゾロリ」シリーズが好調だ。いたずらの王者を目指すキツネ、ゾロリと、その弟子で双子のイノシシ、イシシとノシシの冒険物語で、第一作は昭和62年刊。以来、年に2冊を出し続け、累計発行部数は3500万部を超えた。

 今年7月に刊行された65作目の「かいけつゾロリ うちゅう大さくせん」では、新婚旅行中のトラブルで宇宙に取り残された夫婦を救うため、ゾロリたちはおならエネルギーで動くロボット、ヘヴァーン・デルヨンに乗って宇宙へと飛び立つ。時代を反映した「謝罪会見」や、時々ページの片隅に登場する作者の原ゆたかさん、過去作から続く伏線などファンにはおなじみの展開も満載だ。

 構想は毎回原さんが考え、妻の京子さんと感想を話しながらまとめているという。かいけつゾロリプロデューサーの加藤裕樹さんは、長年愛されるゾロリの魅力を「いつも前向きで、失敗しても諦めないところ」と話す。

 最近は海外のファンや、親子2代のファンも増えた。来年春からはテレビで新シリーズも放送される。ますますスケールアップしていくゾロリたちの冒険から目が離せない。(ポプラ社・900円+税)

 加藤聖子

産経新聞
2019年8月24日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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