上級国民は「事実上の一夫多妻」 下級国民は子孫も残せない? 橘玲氏の新刊が話題

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 9月3日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『一切なりゆき 樹木希林のことば』が獲得した。
 第2位は『上級国民/下級国民』。第3位は『この世を生き切る醍醐味』となった。

 2位の『上級国民/下級国民』は発売から5週連続でランクイン。格差の広がる社会で生まれた上級・下級国民という概念を解説しながら、そのような社会でどう生きるべきか考察した一冊。著者の橘玲さんはこの分断は世界中で起こっている現象であることを「ファクト」をもとに解説。さらに男性は金融資本や社会的な階級が“モテ”につながるため、分断は「性愛」にも及び、《「モテ=持てる者(上級)と「非モテ=持たざる者(下級)」に分裂することになった》(同書より)と述べている。また現代は「持てる者」の男性が複数の女性と結婚・離婚を繰り返す「事実上の一夫多妻」状態にあると説き、「持たざる者」の男性は子孫を後世に残すこともできず《人生をまるごと否定されてしまうのです》(同書より)と“残酷すぎる真実”に言及している。

■新書 ノンフィクションランキング

1位『一切なりゆき 樹木希林のことば』樹木希林[著](文藝春秋)

芝居の達人、人生の達人 今年、惜しくも世を去った名女優が語り尽くした生と死、演技、男と女。それはユーモアと洞察に満ちた樹木流生き方のエッセンスです。(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『上級国民/下級国民』橘玲[著](小学館)

バブル崩壊後の平成の労働市場が生み落とした多くの「下級国民」たち。彼らを待ち受けるのは、共同体からも性愛からも排除されるという“残酷な運命”。一方でそれらを独占するのは少数の「上級国民」たちだ。(中略)ベストセラー『言ってはいけない』シリーズも話題の人気作家・橘玲氏が、世界レベルで現実に進行する分断の正体をあぶり出す。(小学館ウェブサイトより抜粋)

3位『この世を生き切る醍醐味』樹木希林[著](朝日新聞出版)

とても母らしいです。美談じゃなく、ダメなところも書いているから。――娘・内田也哉子さん (インタビューも収録) 樹木希林はなぜあれほど平気に死んだのか読み継ぐべきラスト・ロングインタビュー この浮世をぞんざいに生き切る覚悟。あらゆる出会いや運命に感謝する心のもちよう。病や死すらおもしろがる透徹した視点。樹木希林さんの言葉一(朝日新聞出版ウェブサイトより)

4位『奴隷船の世界史』布留川正博[著](岩波書店)

5位『ケーキの切れない非行少年たち』宮口幸治[著](新潮社)

6位『日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く』ジム・ロジャーズ[著]小里博栄[取材・翻訳・監修]花輪陽子[監修](講談社)

7位『2100年の世界地図 アフラシアの時代』峯陽一[著](岩波書店)

8位『世界の神話』沖田瑞穂[著](岩波書店)

9位『生きのびるマンション 〈二つの老い〉をこえて』山岡淳一郎[著](岩波書店)

10位『キレる! 脳科学から見た「メカニズム」「対処法」「活用術」』中野信子[著](小学館)

■新書 ノベルスランキング

1位『劇場版 ONE PIECE STAMPEDE』尾田栄一郎[原作]浜崎達也[著]冨岡淳広、大塚隆史[劇場版脚本](集英社)

2位『鬼滅の刃 しあわせの花』吾峠呼世晴[原作]矢島綾[著](集英社)

3位『ONE PIECE novel A(1) スペード海賊団結成篇』尾田栄一郎[原作]ひなたしょう[著](集英社)

4位『ONE PIECE novel A(2) 新世界篇』尾田栄一郎[原作]浜崎達也[著](集英社)

5位『約束のネバーランド ノーマンからの手紙』白井カイウ[原作]七緒[小説]出水ぽすか[作画](集英社)

6位『NARUTO-ナルト- サスケ烈伝 うちはの末裔と天球の星屑』江坂純[著]岸本斉史[著](集英社)

7位『蒼洋の城塞(1) ドゥリットル邀撃』横山信義[著](中央公論新社)

8位『超雷爆撃機「流星改」(4) 大捷!日独戦略爆撃』原俊雄[著](電波社)

9位『約束のネバーランド ママたちの追想曲』白井カイウ[原作]七緒[小説]出水ぽすか[作画](集英社)

10位『Dr. STONE 星の夢、地の歌』稲垣理一郎[原作]Boichi[作画]森本市夫[著](集英社)

〈新書 ノンフィクション / 新書 ノベルス ランキング 9月3日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2019年9月7日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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