【話題の本】『マッチと街』信田英司企画、竹村直也ほか著

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『マッチと街』
信田英司企画、竹村直也ほか著

■「高知が好き」でベストセラー

 旅先の高知市街でふらりと立ち寄った地元の大型書店、金高堂書店本店に、今年の上半期売り上げベスト10が掲げられていた。1位と3位が昨年他界した女優、樹木希林さんの本なのは全国的傾向だとして、2位に「マッチと街」。手に取ってみると、レトロなマッチ箱がずらり、古い街の写真やエッセーとともに紹介されている。

 すべて高知でかつて、いろんな業種が配っていたマッチ。割烹(かっぽう)、理容店、デパートから競馬競輪まで多彩だが、大半は喫茶店のものだ。酒豪の印象が強い高知県だが、人口あたりの喫茶店数は全国随一を誇る。店ごとに意匠を凝らしたマッチ箱は、この地に濃厚な喫茶文化があったことを物語る。昨年12月の刊行以来、県内だけで1000部近く売れた快挙の理由を問うと、「それはひとえに高知の人は高知が好きだから」と亥角(いすみ)理絵店長は即答する。「『まだこの店、残っちゅう』などと懐かしがる人、おしゃれなデザインに惹(ひ)かれる人、街の歴史に興味津々の若者まで、購買層は幅広いです」

 地方には地方の出版文化があり、ベストセラーがある。県外でもネット書店や郵送などで入手可能。問い合わせは金高堂書店本店088・822・0161。(「マッチと街」出版委員会・1800円+税)

 黒沢綾子

産経新聞
2019年9月7日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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