ビジネスリーダー1万人が選ぶ「TOPPOINT大賞(上半期)」が決定 大賞は『FACTFULNESS』

文学賞・賞

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

 1987年創刊のビジネス書情報誌『TOPPOINT(トップポイント)』がビジネスリーダーを中心とする1万名以上の定期購読者に対する読者アンケートをもとに、第30回「TOPPOINT大賞」(2019年上半期)を決定した。

 大賞に輝いたのはハンス・ロスリングさんを含む3人の共著『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』(日経BP社)。「世界では戦争、暴力、自然災害、人災、腐敗が絶えず、どんどん物騒になっている」そう考える人は多いが、実際は少しずつ世界は良くなっている。こうした思い込みをもたらす人間の様々な「本能」を明らかにするとともに、データを基に世界を正しく見る習慣、「ファクトフルネス」について説く一冊。

 受賞に対して、本作を担当者した編集者は「本書では、人間が抱きがちな「焦り本能」「ネガティブ本能」など10の本能を紹介しながら、ファクトフルネスの習慣の必要性を訴えています。担当編集者としてなによりうれしいのは、日本の読者のみなさんが、ニュースなど特定の情報に振り回されずに、統計データを基に考える習慣を始めていることです。真面目で悲観的に物事をとらえがちな日本人が、前向きで正しい判断をする際のきっかけとして本書がお役に立てれば幸いです」とコメントを寄せた。

 2位は顧客との長期的なリレーションシップを構築する「サブスクリプション・モデル」について、各業界の最先端事例を交えながら説く『サブスクリプション』(ダイヤモンド社)。3位はベストセラー『国家の品格』の著者が、「現代に相応しい教養」のあり方を提言した『国家と教養』(新潮社)となった。

「TOPPOINT大賞」はビジネス書情報誌『TOPPOINT』が半年間で紹介した書籍60冊のなかから、読者アンケートによって決定される。1位3点、2位2点、3位1点として集計し、総得点1位の書籍を「TOPPOINT大賞」として選定。併せて、得点順に上位10冊を選出する。
http://www.toppoint.jp/best_book_question/result

 2019年上半期「TOPPOINT大賞」およびベスト10冊は以下の通り。

大賞『FACTFULNESS』ハンス・ロスリング他[著]日経BP
2位『サブスクリプション』ティエン・ツォ/ゲイブ・ワイザート[著]ダイヤモンド社
3位『国家と教養』藤原正彦[著]新潮社
4位『ビッグ・クエスチョン』スティーヴン・ホーキング[著]NHK出版
5位『平成はなぜ失敗したのか』野口悠紀雄[著]幻冬舎
6位『両利きの経営』チャールズ・A・オライリー他[著]東洋経済新報社
7位『右脳思考』内田和成[著]東洋経済新報社
8位『イースタニゼーション』ギデオン・ラックマン[著]日本経済新聞出版社
9位『OODA LOOP』チェット・リチャーズ[著]東洋経済新報社
10位『FEAR 恐怖の男』ボブ・ウッドワード[著]日本経済新聞出版社

Book Bang編集部
2019年7月25日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク