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- おでかけは最高のリハビリ! 要介護5の母とウィーンを旅する
- 価格:1,540円(税込)
第4回斎藤茂太賞が28日に発表され、たかはたゆきこさんの『おでかけは最高のリハビリ! 要介護5の母とウィーンを旅する』(雷鳥社)に決まった。
『おでかけは最高のリハビリ! 要介護5の母とウィーンを旅する』は、脳出血の後遺障害により要介護5になった元バイオリン教師の母のため介護離職した40代独身の著者が、「人生を楽しもう」をモットーに音楽の都ウィーンをめざした怒涛の3年間を綴ったエッセイ。
著者のたかはたさんは、兵庫県出身。生まれつきの重度重複障害をもつ妹がおり、その介護を母に任せていたが、38歳の時に母が脳出血で倒れ、妹と母の世話を一手に引き受けるために介護離職。現在は介護ヘルパーとして働いている。著書に『在宅介護しながらウィーンへ行く方法』『きょうだい介護おやこ介護』がある。
審査委員を務めた下重暁子さんは「この作品は人間ドラマそのものである。今の時代、世の女性の多くが介護の問題に直面している。私の身の回りにも、大変な思いをしている人たちがたくさんいる。子育てには夢があるが、介護には夢も希望もないのが普通。ところが、要介護5の母親をウィーンに連れて行くために悪戦苦闘する様子を綴ったこの作品は、夢を感じさせる。旅はリハビリだという新しい視点、そして、今の時代を切り取った作品であることを評価したい」と総評した。
なお、授賞式は7月25日に東京・内幸町の日本プレスセンター内レストラン・アラスカで行われ、正賞のクリスタルのトロフィーと副賞30万円が贈呈される。
斎藤茂太賞は、故・斎藤茂太さんの功績をたたえ、その志を引き継ぐために2016年に創設。昨年に出版された紀行・旅行記、旅に関するエッセイ及びノンフィクション作品を対象とする。今年は、下重暁子(日本旅行作家協会会長)、椎名誠(日本旅行作家協会名誉会員)、芦原伸(日本旅行作家協会専務理事)、種村国夫(日本旅行作家協会会員)の4名の審査員によって選考が行われた。最終候補作には、たかはたさんの著作のほかに、渡辺憲司『いのりの海へ――出会いと発見 大人の旅』(婦人之友社)と清水浩史『深夜航路 午前0時からはじまる船旅』(草思社)が選ばれていた。
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