9月10日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『一切なりゆき 樹木希林のことば』が獲得した。
第2位は『上級国民/下級国民』。第3位は『ケーキの切れない非行少年たち』となった。
3位の『ケーキの切れない非行少年たち』は精神科医の宮口幸治さんが、医療少年院で子どもたちと関わる中で気づいた「境界知能」の少年たちについて書いた一冊。宮口さんはある少年にケーキを3等分する問題を出したところ驚くべき図を見せられ衝撃を受けたという。そこでこのような少年はそもそも「認知能力」が弱い可能性があり、犯した罪について反省を促したり矯正教育を行っても効果がないのではないかと考えだしたという。「境界知能」の少年たちは学校教育のなかでは見過ごされ、ただの「面倒な子」として扱われる。そんな子がネガティブな状況に追い込まれ少年院に送致されてくるのだ。宮口さんは「見る」ことや「聞く」こと「想像する」ことなどが難しい少年たちの支援に尽力。同書では宮口さんが考案した認知機能向上に有効なトレーニング「コグトレ」が紹介されている。
■新書 ノンフィクションランキング
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- ケーキの切れない非行少年たち
- 価格:836円(税込)
1位『一切なりゆき 樹木希林のことば』樹木希林[著](文藝春秋)
芝居の達人、人生の達人 今年、惜しくも世を去った名女優が語り尽くした生と死、演技、男と女。それはユーモアと洞察に満ちた樹木流生き方のエッセンスです。(文藝春秋ウェブサイトより)
2位『上級国民/下級国民』橘玲[著](小学館)
バブル崩壊後の平成の労働市場が生み落とした多くの「下級国民」たち。彼らを待ち受けるのは、共同体からも性愛からも排除されるという“残酷な運命”。一方でそれらを独占するのは少数の「上級国民」たちだ。(中略)ベストセラー『言ってはいけない』シリーズも話題の人気作家・橘玲氏が、世界レベルで現実に進行する分断の正体をあぶり出す。(小学館ウェブサイトより抜粋)
3位『ケーキの切れない非行少年たち』宮口幸治[著](新潮社)
児童精神科医である筆者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。(新潮社ウェブサイトより)
4位『この世を生き切る醍醐味』樹木希林[著](朝日新聞出版)
5位『日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く』ジム・ロジャーズ[著]小里博栄[取材・翻訳・監修]花輪陽子[監修](講談社)
6位『キレる! 脳科学から見た「メカニズム」「対処法」「活用術」』中野信子[著](小学館)
7位『韓国、ウソの代償 沈みゆく隣人と日本の選択』高橋洋一[著](扶桑社)
8位『韓国を蝕む儒教の怨念 反日は永久に終わらない』呉善花[著](小学館)
9位『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』塙宣之[著](集英社)
10位『未来の地図帳 人口減少日本で各地に起きること』河合雅司[著](講談社)
■新書 ノベルスランキング
1位『ハイキュー!! ショーセツバン!!(11)』古舘春一[原作]星希代子[小説](集英社)
2位『鬼滅の刃 しあわせの花』吾峠呼世晴[原作]矢島綾[著](集英社)
3位『劇場版 ONE PIECE STAMPEDE』尾田栄一郎[原作]浜崎達也[著]冨岡淳広、大塚隆史[劇場版脚本](集英社)
4位『地獄楽 うたかたの夢』賀来ゆうじ[原作]菱川さかく[小説](集英社)
5位『ONE PIECE novel A(1) スペード海賊団結成篇』尾田栄一郎[原作]ひなたしょう[著](集英社)
6位『ONE PIECE novel A(2)新世界篇』尾田栄一郎[原作]浜崎達也[著](集英社)
7位『約束のネバーランド ママたちの追想曲』白井カイウ[原作]七緒[小説]出水ぽすか[作画](集英社)
8位『かぐや様は告らせたい 小説版 秀知院学園七不思議』赤坂アカ[原作]羊山十一郎[著](集英社)
9位『NARUTO-ナルト- サスケ烈伝 うちはの末裔と天球の星屑』江坂純[著]岸本斉史[原作](集英社)
10位『蒼洋の城塞(1) ドゥリットル邀撃』横山信義[著](中央公論新社)
〈新書 ノンフィクション / 新書 ノベルス ランキング 9月10日トーハン調べ〉
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