湊かなえ最新作が初登場1位 「事実は小説の先の先を行っている」

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 9月10日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『落日』が獲得した。
 第2位は『むらさきのスカートの女』。第3位は『希望の糸』となった。

 1位に初登場の『落日』は湊かなえさんの最新作。映画監督と脚本家が実際に起こった殺人事件を映画化しようと過去の出来事を調べるうちに、それぞれがそれぞれの視点で真実を見つけ出す。衝撃と深い感動を呼ぶ一作となっている。

 湊さんは9月9日TBSのバラエティ番組「1番だけが知っている」に出演。アメリカで起こった代理ミュンヒハウゼン症候群の母が娘に殺害された事件をとりあげ、「事実は小説の先の先を行っている」と紹介した。湊さんは同事件の驚くべき展開を解説しながら、「日本であった事件も海外であった事件も興味を持ったものはその後も追っていくようにしてる」と実際にあった事件を作品に活かしていることを明かした。

1位『落日』湊かなえ[著](角川春樹事務所)

湊かなえの新たなる代表作、今年最高の衝撃&感動作。重い十字架を背負って生きる人々の心の叫びと希望の灯。“落日”の向こうに見える未来とは!? 入魂の書き下ろしミステリー長篇。新人脚本家の甲斐千尋は、新進気鋭の映画監督長谷部香から、新作の相談を受けた。『笹塚町一家殺害事件』引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた。15年前に起きた、判決も確定しているこの事件を手がけたいという。笹塚町は千尋の生まれ故郷だった。この事件を、香は何故撮りたいのか。千尋はどう向き合うのか。“真実”とは、“救い”とは、そして、“表現する”ということは。絶望の深淵を見た人々の祈りと再生の物語。(角川春樹事務所ウェブサイトより)

2位『むらさきのスカートの女』今村夏子[著](朝日新聞出版)

近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない<わたし>は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導する。『あひる』『星の子』が芥川賞候補となった話題の著者による待望の最新作。(朝日新聞出版ウェブサイトより)

3位『希望の糸』東野圭吾[著](講談社)

東野圭吾の最新長編書き下ろしは、「家族」の物語。「死んだ人のことなんか知らない。あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。(講談社ウェブサイトより)

4位『夏の騎士』百田尚樹[著](新潮社)

5位『ノーサイド・ゲーム』池井戸潤[著](ダイヤモンド社)

6位『いけない』道尾秀介[著](文藝春秋)

7位『罪の轍』奥田英朗[著](新潮社)

8位『さよならの儀式』宮部みゆき[著](河出書房新社)

9位『魔王様、リトライ!(4)』神埼黒音[著](双葉社)

10位『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』大島真寿美[著](文藝春秋)

〈単行本 文芸書ランキング 9月10日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2019年9月14日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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